ミャンマーM7.7大地震:マンダレー直撃、甚大な被害の恐れ

ミャンマー中部で2025年3月28日午後0時50分(日本時間午後3時20分)ごろ、マグニチュード(M)7.7の巨大地震が発生しました。人口120万人超のマンダレー市を直撃し、建物の倒壊など深刻な被害が懸念されています。今回の地震について、そのメカニズム、被害状況、今後の見通しなどを詳しく解説します。

ミャンマー地震:サガイン断層が引き起こした大災害

今回の地震は、ミャンマー中央部を南北に走る「サガイン断層」の活動によるものと考えられています。東北大学の遠田晋次教授(地震地質学)によれば、サガイン断層の一部、約200キロメートルにわたって断層がずれ動いたことで、M7.7という巨大地震が発生したと分析されています。これは、2023年の能登半島地震のおよそ2倍の規模に相当します。

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震源地付近には、ミャンマー第2の都市マンダレーがあり、甚大な被害が報告されています。マンダレーは歴史的な建造物が多く、耐震性の低い建物も少なくありません。遠田教授は、「古い都市で、建物の脆弱性も高いことから、2023年のトルコ・シリア地震に匹敵する被害が出る可能性がある」と警鐘を鳴らしています。

余震活動と今後の地震への警戒

最初の地震から約12分後には、M6.4の余震も観測されました。遠田教授は、今後もM6級の余震が発生する可能性に加え、周辺の断層への影響にも注意が必要だと指摘しています。サガイン断層は非常に長い断層であり、今回の地震で動いていない部分が今後活動する可能性も否定できません。

被害状況と国際社会の支援

ミャンマー政府は、地震発生直後から被害状況の把握と救助活動に全力を挙げています。国際社会からも支援の申し出が相次いでおり、日本政府も緊急援助隊の派遣を決定しました。被災地では、家を失った人々への支援物資の提供や、医療体制の確保が急務となっています。

専門家の見解:地震への備えの重要性

京都大学防災研究所の河田惠昭名誉教授(地震工学)は、「ミャンマーのような地震多発地域では、日頃からの備えが重要だ」と述べています。建物の耐震化はもちろんのこと、家具の固定や非常持ち出し袋の準備など、一人ひとりが防災意識を高めることが大切です。

私たちにできること:募金活動への参加

被災地支援のため、様々な団体が募金活動を行っています。私たちも募金を通じて、被災された方々を支援することができます。 一刻も早い復興を願い、できる限りの支援をしていきましょう。