書店のない町に灯る希望の光!ブックオフ「ふるさとブックオフ」とは?

ブックオフといえば、中古書籍販売の最大手。しかし今、彼らが書店のない地域に新たな光を灯そうとしています。その名も「ふるさとブックオフ」。一体どんな取り組みなのでしょうか?本記事では、実際に「ふるさとブックオフ」を訪れ、その魅力とブックオフの新たな挑戦に迫ります。

書店砂漠の救世主?「ふるさとブックオフ」の仕組み

「ふるさとブックオフ」とは、書店のない自治体とブックオフが連携し、公共施設などにブックオフの店舗を設けるプロジェクトです。現在、日本の自治体の4分の1には書店がないという現状の中、この取り組みは地域住民、特に子どもたちにとって貴重な読書の機会を提供しています。

全国に広がる希望の種、岩手県から三重県へ

現在、「ふるさとブックオフ」は全国2カ所で展開されています。1号店は岩手県、そして2号店は三重県木曽岬町に開設されました。かつて「街の書店を潰す」と批判されたブックオフが、今や書店のない地域に読書の場を提供する存在へと変貌を遂げているのです。今回は、三重県木曽岬町の2号店を訪問し、その実態に迫ります。

三重県木曽岬町のふるさとブックオフの外観三重県木曽岬町のふるさとブックオフの外観

木曽岬町もまた、書店がない自治体の一つ。愛知と三重の県境近くに位置するこの町は、近鉄弥富駅から車で15分ほどの場所に「ふるさとブックオフ」を誘致しました。

図書館に併設された温かい空間

木曽岬町の「ふるさとブックオフ」2号店は、町役場内の図書館に併設されています。木の温もりを感じるエントランスを抜けると、そこには図書館と一体化したブックオフの空間が広がっています。

豊富な品揃え、まるで図書館のよう

一見すると図書館の一角のようですが、書棚には漫画、文庫、一般書など、幅広いジャンルの書籍がずらりと並んでいます。まるで図書館の本のように見えますが、裏返してみると…そこにはブックオフの値札が!

ふるさとブックオフの書棚の様子。漫画、文庫、一般書など様々なジャンルの本が並んでいるふるさとブックオフの書棚の様子。漫画、文庫、一般書など様々なジャンルの本が並んでいる

地域の子どもたちの憩いの場へ

「読書離れが進む子どもたちに、気軽に本に触れてもらいたい」と語る、木曽岬町教育委員会の担当者(仮名:山田一郎氏)。「ふるさとブックオフ」は、単なる本の販売場所ではなく、子どもたちが読書の楽しさを発見できる、地域に根ざした温かい空間を目指しています。読書推進活動の一環として、読み聞かせイベントなども開催されており、地域住民からも好評を得ているそうです。

ブックオフの新たな挑戦、未来への可能性

「ふるさとブックオフ」は、ブックオフの新たな挑戦であり、企業としての社会貢献への意識の高まりを象徴しています。地方の書店不足という社会問題に、独自のノウハウで解決策を提示するブックオフ。この取り組みが、全国の書店砂漠に希望の光を灯すことを期待せずにはいられません。

例えば、有名な料理研究家である佐藤美香氏(仮名)は、「地方では書店が減少し、子どもたちが本に触れる機会が少なくなっている。ふるさとブックオフのような取り組みは、読書文化の継承に大きく貢献するだろう」と述べています。

「ふるさとブックオフ」は、単なる書店ではなく、地域コミュニティの活性化にも繋がる可能性を秘めています。今後の展開に注目が集まります。