安倍晋三首相は14日、首相官邸でミクロネシア連邦のパニュエロ大統領と会談し、航行の自由や法の支配などを重視する「自由で開かれたインド太平洋」構想の実現に向け協力を強化することを確認した。北朝鮮の非核化をめぐり、国連安全保障理事会決議の履行が重要だとの認識でも一致した。
ミクロネシアを含む太平洋島嶼国では近年、中国が影響力を拡大している。
首相は会談後の共同記者発表で「自由で開かれたインド太平洋というビジョンを実践していく上で、要となる太平洋島嶼国への日本のコミットメント(関与)を強化していく」と表明。持続可能な経済社会開発のための支援を強化する考えを示した。
パニュエロ氏は「日本が地域、世界的な安定、安全保障に果たす役割が極めて重要だ」と述べ、日本の国連安全保障理事会の常任理事国入りと2022年の国連安保理非常任理事国選への立候補を支持する考えを表明した。
このほか両首脳は、ミクロネシアでの日本人戦没者遺骨収集事業で、緊密に協力していくことを改めて確認した。