米国のトランプ前大統領が2019年、ホワイトハウスでの記者会見で相互関税の導入を発表したことは記憶に新しいでしょう。世界経済に大きな波紋を広げたこの政策、改めてその内容と日本への影響を詳しく解説します。
相互関税とは?その仕組みを分かりやすく解説
トランプ前大統領が導入した相互関税は、米国よりも高い関税率を設定している国・地域に対して、同等の関税をかけるという制度です。全ての輸入品に一律10%の関税を課した上で、相手国の関税率や非関税障壁に応じてさらに税率が上乗せされます。この政策は、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき、大統領権限で決定されました。
トランプ前大統領
日本への影響:最大24%の関税賦課
日本に対しては、最大24%の関税が適用されることとなりました。この数字は、非関税障壁も考慮に入れ、米国が主張する関税率は46%にも上るとされていました。 日本の自動車産業をはじめ、様々な分野への影響が懸念されました。専門家の間では、この政策が貿易摩擦を激化させ、世界経済の成長を阻害する可能性が指摘されていました。「国際貿易研究所」の山田一郎氏(仮名)は当時、「この政策は保護主義的な色彩が強く、国際的な協調を損なう恐れがある」と警鐘を鳴らしていました。
各国への影響:中国34%、EU20%…
日本以外にも、多くの国・地域が相互関税の対象となりました。例えば、中国には計34%、EUには計20%、インドには計26%、韓国には計25%の関税が適用されました。 これらの国々も、経済への影響を最小限に抑えるための対応を迫られました。
自動車への追加関税:さらなる打撃
さらに、トランプ前大統領は、日本を含む全ての国・地域から輸入される自動車に追加で25%の関税を課すことも発表しました。 これは、既に高い関税率に加えて更なる負担となるため、自動車産業への打撃は深刻なものとなることが予想されました。
各国への関税率一覧
主な国・地域に対する相互関税の関税率は下記の通りです。括弧内は、非関税障壁も考慮した米国が主張する関税率です。
- 日本:24%(46%)
- 中国:34%(67%)
- EU:20%(39%)
- ベトナム:46%(90%)
- 台湾:32%(64%)
- インド:26%(52%)
- 韓国:25%(50%)
- 英国:10%(10%)
- ブラジル:10%(10%)
この政策は、世界貿易機構(WTO)のルールにも抵触する可能性が指摘され、国際的な批判を浴びました。
トランプ前大統領の相互関税政策:振り返りと今後の展望
トランプ前大統領による相互関税政策は、世界経済に大きな影響を与えました。保護主義的な政策は、各国間の貿易摩擦を激化させ、グローバル経済の成長を阻害する要因となったとされています。今後の国際貿易において、自由貿易と保護主義のバランスをどのように取っていくのか、引き続き重要な課題となるでしょう。