日本大アメリカンフットボール部の悪質反則問題で、東京地検立川支部は15日、傷害容疑で告訴されていた内田正人前監督(64)と井上奨元コーチ(30)、反則行為のタックルをして傷害容疑で書類送検された宮川泰介選手(21)を不起訴とした。
内田前監督と井上元コーチは嫌疑不十分、宮川選手は負傷した選手側と示談が成立していることを考慮し、起訴猶予にしたとみられる。
悪質タックルがあったのは、昨年5月6日に東京都調布市で実施された日大と関西学院大の定期戦。パスを投げ終えて無防備な状態だった関学大の選手に宮川選手が背後からタックルし、けがを負わせた。
経緯を調べた日大の第三者委員会は、関係者らへの聞き取りなどから、内田前監督と井上元コーチによる反則行為の指示があったと認定。一方、警視庁は捜査の結果、明確な違法行為の指示は認められないと判断、起訴を求めない内容の捜査結果を書類送付していた。