大阪・関西万博の公式ガイドブックに、未完成のイラストが掲載されるという前代未聞の事態が発生しました。一体何が起きたのか? 今回、イラストを担当した絵本作家・青山邦彦氏に独占インタビューを行い、その真相に迫ります。
未完成イラスト掲載の発覚と衝撃
2023年3月19日発売の「2025年日本国際博覧会 大阪・関西万博公式ガイドブック」に掲載された「未来都市」のイメージイラスト。しかし、実際に掲載されたのは、完成版ではなく制作途中のものだったのです。青山氏自身も発売後に地元の書店でその事実を知り、大きな衝撃を受けました。
alt
「空飛ぶ車や人物は真っ白、ビルの窓枠や街路樹も未完成。太陽光発電のキャプションだけが載っているという、なんとも間抜けな状態でした」と青山氏は当時の心境を語ります。30年間イラストレーターとして活躍してきた青山氏にとって、このような事態は初めての経験でした。
制作過程におけるミスコミュニケーション
万博協会によると、この事態は、青山氏から送られた下書き段階のイラストを、完成版に差し替えるべき校正作業の過程で、JTBパブリッシングと印刷会社との間でデータ確認が不十分だったことが原因とのこと。
青山氏は、制作途中のイラストをレイアウト検討用としてスマホで撮影し編集部に送っていましたが、それがそのまま印刷されてしまったのです。万博協会とJTBパブリッシングは、青山氏への謝罪文をホームページに掲載し、販売中の書籍には訂正文と正誤表を差し込み、重版時と電子書籍版は完成版に差し替える対応を発表しました。吉村洋文大阪府知事もこの問題について謝罪しています。
イラストレーターとしてのプライドと反響
青山氏は、未完成のイラストが掲載されたことにより、イラストレーターとしての信用に関わる問題だと感じていました。「ぼやけた絵なのに、名前だけはっきり書かれて目立ってしまって。これが自分の絵と思われたくない」と強い思いを語っています。
そこで青山氏は、本来掲載されるはずだった完成版のイラストをX(旧Twitter)上に公開。すると、多くの励ましのコメントが寄せられ、想像以上の反響を呼びました。その結果、協会とJTBパブリッシングは青山氏に直接謝罪し、公式な対応へと繋がりました。
今後の展望
今回の出来事は、制作過程におけるコミュニケーションの重要性を改めて浮き彫りにしました。万博という一大イベントにおいて、このようなミスが発生したことは残念ですが、迅速な対応と青山氏の積極的な行動により、事態は収束に向かっています。
青山氏は、今回の経験を糧に、今後もより一層クオリティの高い作品を制作していくと語っています。大阪・関西万博の成功を心から願うとともに、青山氏の今後の活躍に期待が高まります。