Kanishka Singh
[ワシントン 19日 ロイター] – トランプ米大統領は19日、首都ワシントンにある博物館を視察するよう自身の弁護士に命じたと明らかにした。大学などの高等教育機関に対し行ってきた「同様のプロセスを開始する」と言明し、博物館や研究施設などを運営する米スミソニアン協会に対する圧力を強める姿勢を鮮明にした。
トランプ氏は自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」で「スミソニアンは収拾がつかない状態だ。そこで語られているのは、米国がいかにひどいか、奴隷制度がいかに悪かったかということばかりだ」とし、「成功や明るさ、未来について何も語られていない」と批判した。
スミソニアン協会は、コメント要請にすぐには応じていない。
ホワイトハウスは先週、スミソニアン協会が運営する一部博物館と展示について内部調査を実施すると発表。トランプ大統領は今年初めに、同協会が「反米思想」を拡散していると非難していた。
公民権擁護団体は、トランプ政権は数十年にわたる社会の進歩を後戻りさせ、米国史における重要な局面の認識を損なっていると批判している。
スミソニアン協会は、意思決定において政府から独立した機関であるものの、予算の大半は政府資金で賄われている。