【ワシントン=坂本一之】トランプ米大統領は6日、「相互関税」を含む米国の関税強化で株価の下落など金融市場に大きな影響が出ていることについて「何も下落してほしくないが、時には何かを治すために薬を飲まなければならないこともある」と主張した。大統領専用機で記者団に語った。
トランプ氏は、米国が中国などに対して巨額の貿易赤字を抱え続けるのは「持続不可能だ」と強調。貿易赤字の解消方針を示したことが、昨年11月の大統領選で自身が勝利した理由の一つだと述べ、現在の対応を継続する姿勢を改めて示した。
また、関税引き上げによって民間企業が生産拠点を米国に移し、対米投資が増えるとの考えを表明。「市場で何が起こるかは分からない」とした上で、相互関税を通じた製造業の米国回帰などで「米国ははるかに強くなり、最終的には他に類を見ない国になるだろう」と訴えた。
一方、トランプ氏は、中国や欧州連合(EU)などとの貿易赤字解消を望んでいるとし、話し合いに応じる可能性に言及した。