朝ドラ、それは日本の朝の顔。数々の名作を生み出し、多くの俳優をスターダムに押し上げてきました。今回は、低迷期にあった朝ドラを救った二人の俳優、ディーン・フジオカさんと向井理さんに焦点を当て、彼らの魅力と功績を改めて探ってみましょう。
ディーン・フジオカ：謎めいたイケメンが朝ドラに新風を吹き込む
2015年放送の『あさが来た』。ヒロイン・あさを支える五代友厚役を演じたディーン・フジオカさんは、まさに彗星の如く現れた存在でした。「おディーン様」の愛称で親しまれ、多くの視聴者を魅了しました。
ディーン・フジオカ
当時、朝ドラは低迷期にありました。前作『まれ』の平均視聴率は20%を割り込み、苦戦を強いられていました。しかし、『あさが来た』は平均視聴率23.5%を記録し、その後の朝ドラでもこの数字を超える作品は出ていません。
ディーンさんの起用は、この成功に大きく貢献したと言えるでしょう。逆輸入俳優という新鮮さ、謎めいた雰囲気、そして確かな演技力。これらが視聴者の心を掴み、朝ドラに新たな風を吹き込みました。玉木宏さん演じる夫・新次郎との対比も面白く、物語に深みを与えていました。
向井理：誠実な姿が視聴者の共感を呼ぶ
『あさが来た』以前にも、朝ドラを救った俳優がいます。それは、2010年放送の『ゲゲゲの女房』でヒロインの夫・村井茂役を演じた向井理さんです。
『ゲゲゲの女房』以前、朝ドラは長期低迷期に陥っていました。13作連続で平均視聴率が20%を下回り、NHKはテコ入れを迫られていました。『ゲゲゲの女房』の放送開始時間を15分早めるという異例の措置が取られたのです。
その結果、平均視聴率は18.6%まで回復。向井さん演じる茂の誠実で温かい人柄は、多くの視聴者の共感を呼びました。戦争で片腕を失うという設定や、トレードマークのメガネ姿も相まって、彼の存在感は際立っていました。
『ゲゲゲの女房』の成功は、その後の朝ドラ復活の礎となりました。4作後の『梅ちゃん先生』では平均視聴率が20%台に回復し、朝ドラは安定期へと入っていったのです。
朝ドラを支えた二人の俳優
ディーン・フジオカさんと向井理さん。二人の俳優は、異なる時代、異なる作品で、低迷期にあった朝ドラを救いました。彼らの存在は、朝ドラの歴史において重要な意味を持つと言えるでしょう。
新鮮な魅力と確かな演技力、そして作品への真摯な姿勢。これらが視聴者の心を掴み、朝ドラ復活の立役者となったのです。 「テレビドラマデータベース」などのサイトを見ると、当時の視聴者の熱狂ぶりを改めて感じることができます。 二人の活躍は、今後の朝ドラ界にとっても大きな希望となるでしょう。
