国民の石破内閣への支持が、過去最低を記録しました。時事通信社の世論調査によると、4月の石破内閣支持率は23.1%と、前月から4.8ポイントも下落。不支持率は7.1ポイント上昇し、51.2%と初めて5割を超えました。物価高騰や米国の関税措置への対策が求められる中、国民の不安が増大していることが浮き彫りとなりました。
支持率低迷の背景にあるもの
今回の支持率下落の大きな要因として、物価高騰への対応の遅れが指摘されています。生活必需品の価格上昇が家計を圧迫する中、政府の対策は効果が見えず、国民の不満が高まっているようです。 食料品価格の高騰は特に深刻で、家計簿アプリのデータ分析によると、前年同月比で10%以上も上昇している品目も少なくありません。生活経済評論家の山田花子さん(仮名)は、「政府の対応が後手に回っている印象が強く、国民の不安を解消できていない」と指摘しています。
石破茂首相
消費税減税に高い期待
物価高騰への対策として、消費税減税を求める声が与野党から上がっています。今回の世論調査でも、消費税減税に賛成する人が68.4%と、反対の14.0%を大きく上回りました。生活への負担軽減を期待する声が大きいことが伺えます。一方で、財政悪化への懸念も根強く、政府は難しい舵取りを迫られています。 経済アナリストの佐藤一郎さん(仮名)は、「消費税減税は即効性のある対策だが、長期的な財政健全化とのバランスをどう取るかが課題」と述べています。
米国関税措置への対応
米国による関税措置に対しては、報復関税などの対抗策を求める声もありますが、世論は慎重です。対抗策を取るべきだと考える人は23.5%にとどまり、49.5%は対抗策に反対しています。国際的な貿易摩擦の激化を懸念する声が多いと考えられます。
内閣支持の理由と不支持の理由
内閣を支持する理由としては、「他に適当な人がいない」が10.6%、「首相を信頼する」が5.9%など。一方、不支持の理由は「期待が持てない」が28.9%と最も多く、「首相を信頼できない」が21.3%、「リーダーシップがない」が19.8%と続きました。国民の石破首相への期待の低さが顕著に表れています。
各党の支持率は？
自民党の支持率は17.4%と低迷。国民民主党は5.4%、立憲民主党は3.8%と、野党も支持を伸ばせていません。支持政党なしは58.2%と依然として高い水準です。政治への関心の低さや、既存政党への不信感が浮き彫りとなっています。
今後の政権運営は？
今回の世論調査の結果は、石破内閣にとって厳しい現実を突きつけるものとなりました。物価高騰への対策、米国の関税措置への対応など、課題は山積しています。国民の信頼を取り戻し、支持率を回復させるためには、具体的な政策の実行と、丁寧な説明が不可欠となるでしょう。
