泥棒のターゲットにならない家とは?防犯対策のプロが教える侵入されやすい家の特徴

家の防犯、気になりますよね。特に最近、強盗事件のニュースが増えて、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。この記事では、旭化成ホームズLONGLIFE総合研究所で防犯対策の研究をされている山田恭司さんの知見を元に、泥棒がどのようにターゲットを決めているのか、侵入されやすい家の特徴や場所、そして効果的な対策について、分かりやすく解説します。

意外と多い、無防備な家

最近のニュースで話題の闇バイト強盗だけでなく、実は「空き巣」や「忍び込み」といった従来型の侵入盗の発生件数も非常に多いことをご存知でしょうか?2023年の警察庁のデータによると、住宅を狙った強盗事件は213件に対し、侵入盗はなんと1万7340件にも上ります。

侵入盗の手口で最も多いのは「無締まり(鍵のかけ忘れ)」で、全体の約36%を占めています。窓ガラスを割って侵入するケースも全体の約28%と少なくありません。つまり、鍵のかけ忘れや窓の防犯対策が不十分な家は、泥棒にとって格好のターゲットになってしまうのです。

alt 窓ガラスを割って侵入する泥棒のイメージalt 窓ガラスを割って侵入する泥棒のイメージ

ゴミ出しなどのちょっとした外出でも、家の全てのドアや窓の鍵をきちんと閉める習慣をつけましょう。これはお金をかけずに、すぐにできる最も効果的な防犯対策です。

泥棒が狙う「割れやすい窓」とは?

闇バイト強盗事件では、窓ガラスをハンマーなどで割って侵入するケースが多く見られました。これは、犯人が事前に下見を行い、割れやすい窓のある家をターゲットにしている可能性を示唆しています。

山田さんによると、勝手口や出窓など、大きなガラス面で防犯性能のないガラスは、泥棒にとって侵入しやすいポイントとのこと。金網が入った「網入りガラス」も、防火性能は高いものの、実は割れやすいという落とし穴があります。

泥棒は侵入に時間がかかる家を嫌います。一般的に、5分以上かかると侵入を諦める傾向があると言われています。窓ガラスを強化したり、補助錠を設置するなどして、侵入に時間をかけさせることが有効な防犯対策となります。

専門家が教える、効果的な窓の防犯対策

「防犯ガラス」への交換は、費用はかかりますが、最も効果的な対策の一つです。2枚のガラスの間に特殊な中間膜を挟み込んだ構造で、割れにくく、貫通しにくいのが特徴です。

また、既存の窓ガラスに防犯フィルムを貼るのも手軽で効果的な方法です。窓ガラスが割れにくくなり、万が一割れても破片が飛び散りにくいため、二次災害の防止にも繋がります。

さらに、窓枠に取り付ける補助錠もおすすめです。窓の開閉を制限し、侵入を困難にします。比較的安価で設置も簡単なので、手軽に防犯性を高めたい方に最適です。

防犯意識を高めて、安全な暮らしを

侵入盗の被害に遭わないためには、日頃から防犯意識を高め、適切な対策を講じることが重要です。この記事で紹介したポイントを参考に、ご自宅の防犯対策を見直してみてはいかがでしょうか。