夢を追いかける女優、石月かなでさん:40代からの挑戦と葛藤

都会の喧騒の中、ひっそりと佇むファミレス。窓の外にそびえ立つ高層ビル群を眺めながら、女優の石月かなでさん(40代前半)は、20年前の記憶を辿っていました。偶然にも、この場所は彼女がOL時代に通い詰めていたオフィス街のすぐそば。当時を懐かしむように、彼女はパンケーキを注文しました。「OL時代の友達とよく食べたんです」と、笑顔で語るかなでさん。小柄な体躯と明るい表情から、天真爛漫な雰囲気が漂います。

地方コンテンツからインディーズ映画まで:女優としての軌跡

現在、地方コンテンツやインディーズ映画を中心に活躍するかなでさん。岩手県出身で、大学進学を機に上京。新卒で総合職に就いたものの、わずか2年半で退職を決意しました。

満員電車の衝撃:OL生活への疑問

「朝の満員電車で、まるで生気を失ったような人々の顔を見て衝撃を受けました。助けを求める人にも無関心な周りの様子にも、悲しさを感じたんです。そして1年後、自分もその一人になってしまっていることに気づき、このままでいいのかと自問自答しました。」

かねてより芝居への情熱を胸に秘めていたかなでさんは、退職後、アルバイトをしながら俳優の道を歩み始めます。そして31歳で、11年間交際を続けてきた大学時代のサークル仲間と結婚しました。

alt="石月かなでさんがパンケーキを食べている様子"alt="石月かなでさんがパンケーキを食べている様子"

結婚生活の苦悩:「良き妻」へのプレッシャー

11年間の順風満帆な交際期間を経て結婚した二人でしたが、結婚生活は予想外の苦難の連続でした。

理想と現実のギャップ:家事への苦手意識

「今思えば、『良き妻』になろうと必死になりすぎたのが良くなかったんだと思います。家事が得意ではないのに、夫を支えなければと自分を追い詰めてしまって。その結果、窮屈さを感じるようになってしまいました。」

夫は一流企業に勤務し、妻を養うのは当然という考えの持ち主。経済的には恵まれていましたが、かなでさんの心は満たされませんでした。

自分らしさを取り戻す:女優としての再出発

結婚生活で「自分らしさ」を見失いそうになったかなでさん。しかし、彼女は再び夢を追いかけることを決意します。

女優業への挑戦:新たなスタート

「結婚した後も好きなことをしている自分に罪悪感がありました。でも、今は自分のやりたいことを優先していいんだと思えるようになりました。」

地方コンテンツやインディーズ映画への出演を通して、かなでさんは徐々に自信を取り戻し、女優としての道を着実に歩み始めています。

「40代からの挑戦」という新たなステージに立った石月かなでさん。彼女の今後の活躍に期待が高まります。