K-POPブームの陰で、業界は大きな岐路に立たされています。アルバム売上低迷のニュースが headlines を飾り、関係者からは危機感を募らせる声が聞こえてきます。果たしてK-POP業界に何が起きているのでしょうか？本記事では、その現状と今後の展望について深く掘り下げていきます。
アルバム売上低迷の現状
2023年に史上初の1億枚突破を達成したK-POPアルバムの売上は、2024年には9300万枚と約19%減少しました。さらに2025年は、初動100万枚突破のアルバムがわずか4作、200万枚を超えた作品はゼロという深刻な状況に陥っています。これは、前年の22作（100万枚突破）、4作（200万枚突破）と比較すると、いかに厳しい状況か理解できるでしょう。
BLACKSWANの中国公演の様子
売上低迷の要因分析
売上の減少には、様々な要因が複雑に絡み合っています。まず、BTSやSEVENTEENといった人気グループの活動休止による影響は大きく、ファンダムの購買力が減少していることが挙げられます。BLACKPINKもソロ活動中心となっており、グループとしての新アルバムの情報は聞こえてきません。これらの「ビッグプレイヤー」の不在は、業界全体に大きな影を落としています。
また、HYBEとミン・ヒジン前代表の対立、NewJeansの活動中断、アイドル内部告発問題など、業界内の混乱も少なからず影響を与えていると考えられます。
NewJeansのメンバー
さらに、日本や中国といった主要市場での販売減少も大きな痛手となっています。日本ではK-POPスタイルの国内アイドルグループが台頭し、中国では景気低迷に加え、依然として限韓令の影響が残っているため、K-POPアルバムの販売は伸び悩んでいるのです。
SEVENTEENのメンバー
K-POP業界の未来
このような厳しい状況下でも、K-POP業界の未来を悲観する声ばかりではありません。一部の専門家は、アルバム販売の減少は、過剰な「押し出し」によるバブル崩壊であり、健全化の過程だと捉えています。今後は、公演やIP事業など、多角的な収益源の確保が重要となるでしょう。
音楽評論家の田中一郎氏（仮名）は、「K-POPは、ビジュアル重視、ファンダム中心の戦略から脱却し、音楽性そのものを強化することで、更なる進化を遂げることが可能だ」と述べています。BTSのジョングクのソロ活動に見られるように、欧米市場での成功事例を参考に、グローバルな音楽シーンで競争力を高める必要があると言えるでしょう。
BLACKPINKのメンバー
K-POP業界は今、大きな転換期を迎えています。売上低迷の現状を冷静に分析し、新たな戦略を打ち出すことで、更なる飛躍を遂げる可能性を秘めていると言えるでしょう。
