現代日本の少子化問題、ますます深刻さを増しています。 日本大学の研究グループによる調査で、若者世代の半数以上が「子供は育てたくない」と回答したという衝撃的な結果が話題になりました。jp24h.comでは、この問題をさらに深く掘り下げるべく、20~34歳の男女600人に独自アンケートを実施。その結果と、教育行政学が専門の末冨芳氏(仮名)の解説を交え、不安を抱える若者たちの本音に迫ります。
なぜ子供を望まない? 経済的な不安だけが理由ではない!
日大の調査では、年収500万円以上の比較的裕福な層でも、約4割が子供を望まないという結果が出ています。経済的な余裕があっても、なぜ子供を望まないのでしょうか? 私たちの独自アンケートでも、約54%が「欲しくない」「どちらかと言えば欲しくない」と回答。その理由を尋ねると、約8割が「お金の問題」と答えました。
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子育て費用への不安、そして「子育て氷河期世代」の苦い経験
末冨氏によると、現代の若者は子育てにかかる費用への不安が大きいといいます。その背景には、彼らの親世代である「子育て氷河期世代」の経験があるようです。子育て氷河期世代は、十分な公的支援を受けられないまま子育てに奮闘しました。減税措置の廃止、所得制限付きの支援制度、そして待機児童問題…。こうした経験が、今の若者世代に「子育て=お金がかかる」というイメージを植え付けているのかもしれません。
公的支援の不足、そして将来への不安
子育て氷河期世代は、公的支援の不足を痛感した世代です。十分な支援がない中で、子育てにかかる経済的負担、精神的負担は計り知れません。このような親世代の姿を見て育った若者たちは、自分たちも将来同じ苦労をするのではないかという不安を抱えているのです。
理想と現実のギャップ、子育てへのハードル
多くの若者は、理想の子育て像を持っています。しかし、現実の厳しさとのギャップに直面し、子育てへのハードルが高くなっていると感じているようです。
ワークライフバランスの難しさ
仕事と子育ての両立は、多くの若者にとって大きな課題です。長時間労働や、職場環境の未整備など、ワークライフバランスを実現することが難しいと感じている人も少なくありません。「子供を産んで、ちゃんと育てられるのだろうか?」そんな不安を抱えているのです。
キャリアへの影響
特に女性は、出産・育児によるキャリアへの影響を懸念しています。職場復帰の難しさや、キャリアアップの機会が減ってしまうことへの不安は、子供を持つことをためらう大きな要因となっています。
少子化対策、何が必要なのか?
少子化を食い止めるためには、若者世代が安心して子供を産み育てられる社会が必要です。経済的な支援だけでなく、子育てしやすい環境づくり、ワークライフバランスの実現など、多角的なアプローチが不可欠です。
若者たちが未来に希望を持ち、安心して子育てできる社会の実現が、日本の未来を明るくする鍵となるでしょう。