【小学校教師の告白】GIGAスクール構想の落とし穴?1人1台端末で授業崩壊の危機!

小学校の特別支援学級担任をしている秋山輝一先生(仮名)は、GIGAスクール構想による「1人1台端末」導入後、授業中のトラブル増加に悩まされています。子供たちのPC利用に関する課題、そして教育現場のリアルな現状を、jp24h.comが独自取材しました。

理想と現実のギャップ:PCは学習ツール?それともおもちゃ?

文部科学省が推進するGIGAスクール構想。1人1台端末の導入により、個別最適化された学習やICTスキル向上が期待されています。しかし、現場では予期せぬ問題も発生しています。秋山先生は、子供たちがPCに夢中になり、学習に集中できない現状を訴えます。「まるでゲーム機を渡しておいて『ドリルを解きなさい』と言っているようなもの」と嘆息します。

alt=小学校で1人1台のPCを利用している子供たちの様子alt=小学校で1人1台のPCを利用している子供たちの様子

授業中にこっそりゲームをする子供、不適切な言葉を検索する子供、アクセシビリティ機能で遊ぶ子供…。中には、デジタルドリルで簡単な問題ばかりを繰り返し解き、ポイント稼ぎに励む子供もいるそうです。こうした状況に、秋山先生は「自己コントロールが未熟な子が、PCに翻弄されている」と危機感を募らせています。

特別支援学級だけじゃない!通常学級でも蔓延するPCトラブル

この問題は特別支援学級に限ったことではありません。通常学級でも、PCの誘惑に負けてしまう子供たちが少なくないといいます。例えば、ブラウザでゲームを開き、先生が近づくと素早く教材のタブに切り替える子供や、本来視聴が制限されているYouTubeに、文部科学省のサイトを経由してアクセスする子供もいるそうです。

教師の負担増:課題の進捗管理も困難に

さらに、課題が終わったと嘘をつき、PCを閉じてしまう子供も多いとのこと。「本当に終わったか確認するだけで時間がかかる」と秋山先生は言います。紙のドリルであればすぐに確認できることも、PCだとそうはいきません。長期休みの宿題もPCで管理されるため、保護者による確認も難しく、教師の負担が増加しているようです。

見えにくい子供たちの表情:ICT教育の死角

10年以上情報主任を務める秋山先生は、PCの導入以前にはこのような混乱はなかったと指摘します。そして、問題の根源として「PC画面」を挙げます。教壇からは子供たちのPC画面が見えないため、何をしているのか把握できないのです。画面を確認するためには子供たちの背後に回らなければならず、そうすると今度は子供たちの表情が見えなくなります。

コミュニケーション不足が懸念材料に

全員がPC画面を見ていると、教師と子供はもちろん、子供同士の目も合いません。「人と人の関わりを学びにくいのでは」と秋山先生は懸念を示しています。ICT教育の推進は重要ですが、子供たちの成長にとって不可欠なコミュニケーションを阻害する可能性もあるのです。

まとめ:GIGAスクール構想の未来

GIGAスクール構想は、子供たちの学習環境を大きく変える可能性を秘めています。しかし、現状では様々な課題も浮き彫りになっています。子供たちのPC利用に関する適切な指導、そして教師の負担軽減のためのサポート体制の構築が急務と言えるでしょう。教育現場の声に耳を傾け、より良いICT教育の実現を目指していく必要があります。

著名な教育評論家、山田太郎氏(仮名)も「子供たちの発達段階に応じたPC利用のルール作りが重要」と指摘しています。テクノロジーを有効活用しながら、子供たちの健全な成長を支える教育システムの構築が求められています。