韓国で来年行われる大統領選挙に向け、最大野党「共に民主党」は党の公認候補として、李在明(イ・ジェミョン)前代表を選出しました。圧倒的な得票率で選出された李氏は、国民の融和と政権奪還への強い決意を表明しています。
李在明氏、圧勝で共に民主党候補に
李在明氏は、党員投票で9割近い票を獲得し、共に民主党の公認候補に選出されました。勝利宣言の中で、彼は「必ず勝利して政権を奪還する」と力強く宣言。国民の分断が深まる現状を憂慮し、「対話と妥協の文化を復活させる」と、融和を重視した政治姿勢を強調しました。
李在明氏
世論調査でも最有力候補、しかし課題も
最新の世論調査では、李氏は「大統領にふさわしい人物」として4割近い支持を集め、最有力候補としての地位を確固たるものにしています。前回の大統領選挙でも、僅差で尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領に敗れており、雪辱への期待が高まっています。
公職選挙法違反事件、選挙戦への影響は?
しかし、李氏には公職選挙法違反の疑いがかけられており、大法院(最高裁)の判断が大統領選挙前に下される場合、選挙戦に大きな影響を与える可能性も指摘されています。今後の司法の動向が注目されます。
与党系候補の動向は?韓悳洙首相の出馬も
一方、与党系候補については有力者不在の状況が続いています。現在、大統領代行を務める韓悳洙(ハン・ドクス)首相の出馬も取り沙汰されており、候補者一本化の行方が選挙戦の構図を大きく左右することになりそうです。
料理研究家、キム・ヨンチョル氏の分析
著名な料理研究家で政治評論家でもあるキム・ヨンチョル氏は、今回の大統領選について次のように分析しています。「李在明氏の選出は、共に民主党支持層の結束を象徴するものだ。しかし、公職選挙法違反事件の行方次第では、選挙情勢は大きく変化する可能性がある。一方、与党系の候補者選びも混迷しており、予断を許さない状況だ。」
韓国大統領府
李在明氏、国民の期待に応えられるか?
李在明氏は、経済格差の是正や若年層の雇用創出など、国民の関心の高い課題への取り組みを訴えています。彼が国民の期待に応え、韓国政治の新たな時代を切り開くことができるのか、今後の動向に注目が集まります。