【ワシントン=淵上隆悠】米国のトランプ政権で政府効率化省(DOGE)を率いる実業家のイーロン・マスク氏は、30日の閣議で「素晴らしいみなさんと一緒に仕事ができて光栄だった」と述べた。マスク氏は5月から業績が低迷している米電気自動車(EV)大手テスラの経営に集中する方針を示しており、閣僚らに別れを告げた形だ。
マスク氏は、米国民は昨年の大統領選で「賢明な支出」に期待して投票に臨み、期待通りになっていると強調。自身が進めたコストカットで1600億ドル(約23兆円)を節約したと訴えた。
トランプ大統領が「我々はあなたに感謝している」とマスク氏をねぎらい、「いつまでもここにいてほしいが、車と家族のもとに戻りたいのだろう」と語ると、閣僚らは拍手を送った。マスク氏を巡っては、一部の閣僚らとの不和も指摘されたが、関係は円満だとアピールしたとみられる。