パチンコ、パチスロ。誰もが一度は耳にしたことがある娯楽でしょう。趣味として楽しむ分には全く問題ありませんが、一部の利用客による迷惑行為が深刻化しています。今回は、エヴァンゲリオンの役物破壊事件から、日常的に見られる迷惑行為まで、その実態に迫ります。
度を越えた迷惑行為:6万7千円の損害、エヴァ初号機破壊事件
千葉県のあるパチンコ店で、衝撃的な事件が発生しました。『P新世紀エヴァンゲリオン~未来への咆哮~』の役物、エヴァンゲリオン初号機の頭部を破壊した男性客が現れたのです。その修理費用はなんと約6万7千円。しかも、台の稼働停止期間は約3週間にも及んだといいます。
alt パチンコ台『P新世紀エヴァンゲリオン~未来への咆哮~』で、客がエヴァンゲリオン初号機の頭部を破壊している様子
パチンコ事情に詳しいジャーナリストの藤井夏樹氏によると、パチンコ台の修理には公安委員会への申請が必要な場合があり、手続きに時間を要するため、長期間の稼働停止につながるケースもあるとのことです。
日常茶飯事の迷惑行為:台パン、唾吐き…モラルの低下が露呈
エヴァ初号機破壊のような極端な例は稀ですが、残念ながら、パチンコ店では日常的に迷惑行為が見られます。
台パン:イライラの矛先を台へ
最もよく見られるのが「台パン」。負けた腹いせに台を叩く行為です。特に期待度の高いリーチを外した時などに行われることが多いようです。マナー違反であることは言うまでもなく、店員から注意を受けるケースも少なくありません。藤井氏も「台パンで台を壊したという話はよく聞きます」と語っています。
キック、唾吐き:目に余る行為の数々
神奈川県在住のAさん(40代男性)は、パチスロ台を足で蹴り飛ばす客を目撃したといいます。レバー部分が壊れるほどの激しいキックだったそうです。また、台や椅子に唾を吐き捨てる客もいるとのこと。藤井氏も「唾吐きは何度か目撃しています。椅子に座ろうとしたら液体がついていたことも…」と証言しています。
飲み物攻撃:最悪の迷惑行為
さらに悪質な行為として、台の上皿や下皿に飲み物を流し込むケースもあるといいます。お茶やコーヒーなどを流し込まれ、台が壊れてしまうこともあるそうです。藤井氏は「本当に最悪の迷惑行為」と厳しく非難しています。
健全な娯楽空間を目指して
パチンコ、パチスロはあくまで娯楽です。誰もが気持ちよく楽しめる空間であるべきです。一部の心無い利用客による迷惑行為は、他の客だけでなく、店舗にも大きな損害を与えます。一人ひとりがマナーを守り、節度ある行動を心がけることが大切です。
パチンコ店における迷惑行為は、業界全体のイメージダウンにもつながります。健全な娯楽として発展していくためにも、利用者、店舗、そして業界全体が協力し、対策を強化していく必要があるでしょう。