警察官への殺人未遂で逮捕の「稲川会系組織の幹部」送検時に見せたサングラス&足組みの“余裕の意味”


【画像】警官に囲まれても…ソファーにもたれかかり「余裕」を見せる暴力団幹部“戦慄の素顔写真”

捜査に向かった警官が襲われる――。この衝撃的な事件が起こったのは4月22日の朝、横浜市神奈川区松本町でのことだ。自宅に家宅捜索に入ろうとした埼玉県警の捜査員、少なくとも3人を車ではね飛ばし、殺人未遂などの疑いで逮捕されたのは、指定暴力団・稲川会系組幹部の田村悟史容疑者(50)だ。30日午後になり、自ら警察署に出頭してきたという。

「22日の午前6時半頃、埼玉県警の捜査員が捜索の立ち会いを求めたところ、自宅に止めてあった車に乗り、いきなり田村容疑者は逃走したといいます。警察は殺人未遂と公務執行妨害の疑いで、23日に全国指名手配していました」(全国紙社会部記者)

元検事で組織犯罪に詳しいレイ法律事務所・西山晴基弁護士がその悪質性について解説する。

「殺人未遂、公務執行妨害、ひき逃げ(道路交通法違反)の三つの罪が問われ、重くて10年前後の実刑となる可能性がある。被害者が複数いますしケガの重さによっても変わりますが、今回、被害に遭われた警察官は軽傷ともあるので、4〜5年前後になるかもしれない。容疑者が暴力団関係者ということもあり、より厳しく捜査に臨むでしょう」

埼玉県警が行方を追っていたが、田村容疑者が川崎市内の警察署に出頭してきたことで8日間の逃亡劇は幕を閉じた。しかし西山弁護士は「今回は逃亡のための故意のひき逃げで、自首したからといって反省が認められることはないだろう」と見立てを語る。

◆ひき逃げをしてまで「やりたかったこと」

今回の事件のそもそもの発端は、警察の家宅捜索だった。その名目は、’23年1月に埼玉県狭山市で発生した暴力団関係者の男性(当時55歳)の銃撃・殺害事件についてのものだった。事件は、帰宅時を狙い待ち伏せをしていた可能性や複数の銃創があったことから、計画性と明確な殺意があったとみられている。

当時、埼玉県警は75人態勢の捜査本部を設置。捜査に当たっていたが、犯人逮捕には至っていなかった。そんななか事件解決の鍵を握ると目されているのが、今回逮捕された田村容疑者だった。逃走の真の目的とは何だったのか。西山氏は、犯罪心理を次のように読み解く。

「’23年の銃撃事件は組織犯罪だった可能性が高く、今回捕まってしまうと、その事件について取り調べを受けていくことになる。場合によっては、当時の事件の関係者にも捜査が及ぶ可能性があります。だから『自分が捕まったあと、捜査が始まるから、こういうふうに話を合わせてくれ』と口裏合わせをしにいった可能性が考えられます。もしくは、重要な証拠、たとえば当時の凶器の拳銃がまだ残っていて処分したなども想定されます。

そもそも出頭するつもりなら、まず逃げないでしょう。家宅捜索に応じていたはず。逃げたということは、その時間で何かをして出頭してきたと考えるのが妥当です。本当に逃げたかったのなら、逃亡を続けているはずです。出頭するまでに、当時の殺人事件へ捜査が及ぶ可能性を懸念して、何らか証拠隠滅を図り、それが済んだから出頭したのではないか」

調べに対し田村容疑者は「罪名にあるようなことはやっていません」と容疑を否認しているという。5月1日、送検される田村容疑者はサングラスをかけ、足を組み、深々と座席にもたれかかっていた。とても落ち着いており、どこか余裕さえ感じられたが、その裏には逃走期間で証拠を処分できたことへの安堵があったのかもしれない。

FRIDAYデジタル



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