シンガーソングライター、宇多田ヒカルさんの新曲が話題となっている。2日に配信を開始した「Mine or Yours」に選択的夫婦別姓制度がいつになれば導入されるのかを問うかのような歌詞があるからだ。政治イシューとなっている中で、別姓賛成派からは予期せぬ「増援」に歓喜の声が上がっている。
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「Mine or Yours」は直訳すれば「私のものか、あなたのものか」。曲の中では「令和何年になったらこの国で夫婦別姓OKされるんだろう」という歌詞が含まれている。
選択的夫婦別姓実現に積極的立場を取る共産党の吉良佳子参院議員は2日、X(旧ツイッター)に「宇多田ヒカルさんも新曲で『令和何年になったらこの国で夫婦別姓OKされるんだろう』と歌っている(!)」と投稿。続いて「いま、多くの人に待たれている、選択的夫婦別姓。『自分が名字を変えたくない。相手にも押し付けたくない…今のままでは結婚できない…』と、20代の方が院内集会で訴え。一刻も早く実現したい」とつづった。
4月30日に選択的夫婦別姓制度導入に向けた民法改正案を衆院に提出した立憲民主党の辻元清美代表代行は2日、Xに「宇多田ヒカルさん、やるなぁ〜」と投稿した。
同じく選択的夫婦別姓制度に賛成する社民党の福島瑞穂党首もXで「宇多田ヒカルさんの新曲に選択的夫婦別姓が登場。嬉しい!」とし「本当にいつまで待てばいいの!もう2025年ですよ。今国会で実現しよう!実現します!」と記した。
選択的夫婦別姓制度の導入を目指す一般社団法人「あすには」の井田奈穂代表理事は「なんと!宇多田ヒカルさんが5/2発売の新曲Mine or Yoursで、選択的夫婦別姓が実現されていない立法不作為を歌ってくださった…」と投稿した。
選択的夫婦別姓をめぐっては、「強制的な親子別姓や兄弟別姓につながる」などと懸念の声も多い。産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が4月19、20両日に実施した合同世論調査では、別姓制度に関する法整備について「夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用を広げるべきだ」との回答が前回調査(3月22、23両日実施)から3.5ポイント増の48.3%を占めた。