7日、全国医大が授業拒否で留年対象になった学生名簿を韓国政府に提出し、医大生「1万余人留年事態」が現実味を帯びてきた。今学期に留年した学生たちが来年度に復帰すれば3学年(24・25・26年度入学生) 1万人余りが一緒に授業を受ける「トリプリング」を避けられなくなる。韓国政府は各大学が留年対象学生に対する学士措置を適切に履行しているかどうか点検する計画だ。
教育部によると、各大学はこの日0時までに留年対象の学生数、留年査定委員会の開催日などを同部に提出した。大学は通常、授業日数4分の1~3分の1以上出席しなかった学生にF(落第)をつけるが、医大はFがついた科目があるだけで留年処分を取る学校が多い。留年が累積すれば除籍処理が取られる。
教育部関係者は「今年は昨年とは違い、学則により厳正に学士を運営する」としながら「大学が提出した書類を検討して異常が発見される場合、個別に大学を調査して留年対象者名簿と処分内容を対照して措置履行について確認する」とした。具体的な留年生数などは9日、明らかにする予定だ。教育界は授業復帰学生が全体医大生(1万9000人余り)の30%を下回るだけに1万人以上が留年するとみている。
多くの医大は学士過程が1年単位なので、今学期に留年した場合、来年1学期に復帰が可能だ。今年留年処分を受けた24・25年度入学生が来年1学期に復学すれば新入生(26年度入学生)と合わせて合計3つの学年の約1万人が予科1学年の過程を一緒に学ばなければならない。2年後に少数で進める実習が中心の本科教育はもちろん、卒業以降の医師国家試験、専攻医就職などでも問題が生じる可能性がある。
これに先立ち、教育部は各大学にトリプリング対策を用意して提出するよう求めた状態だ。最近、東亜(トンア)大学と全北(チョンブク)大学は学則を改正して受講可能人員を超過する場合、26年度入学生に受講優先権を与えることにした。医療界関係者は「(トリプリングによる)損害は24・25年度入学生学生たちが甘受すべき」と指摘した。
復帰デッドラインであるこの日、医大生の反応は分かれた。学則上、1カ月無断欠席時に除籍処理される順天郷(スンチョンヒャン)大学・乙支(ウルチ)大学・仁済(インジェ)大学・チャ医科大(医学専門大学院)・建陽(コニャン)大学では大多数である1900人余りが復帰した。ただし、ある学校関係者は「ひと月に1回出席するだけで除籍を避けることができるから来たのか、本当に復帰したのかは見守らなければならない」とした。医大生団体である大韓医科大学・医学専門大学院学生協会(医大協)は「学生を脅迫する教育部の不法行為を告発する」とした。40校の大学学生代表が辞退を決議したともした。
教育界では大統領選挙以降、現政権の措置が原状復旧されるという期待に授業拒否が続いているという指摘だ。地域医大本科生Aさんは「(学生たちは)同期や学校の雰囲気に従おうとする傾向がある。一部は相変らず政府が昨年のように今年も追加柔軟化措置を通じて救済するだろうという期待している」と伝えた。この日、金文洙(キム・ムンス)与党「国民の力」大統領選挙候補は医大生の復帰を求めて「現政権が推進した医療改革を原点再検討する」とした。前日、李在明(イ・ジェミョン)野党「共に民主党」候補はフェイスブック(Facebook)を通じて「労力が必要な戦いは私に任せて、皆さんは勉強を継続して国民の生命を守る準備をしてほしい」として医大生の復帰を求めた。