【北京=吉永亜希子】中国外務省は9日、福島第一原子力発電所の処理水放出を巡って中国が停止している日本産水産物の輸入再開に向けて、中国の税関当局が8日、輸入再開時の水産物の検査やモニタリング(監視)方法などについて、日本側と協議を行ったと発表した。
同省の林剣(リンジエン)副報道局長は9日の記者会見で、「日本側は中国側の懸念を重視し、中国に輸入される日本産水産物は中国の基準にのっとることを担保すると表明した」と紹介した。
日中両国は今年3月、輸入再開に向けた協議の推進で一致した。中国側には、輸入再開時の中国内での不安を取り除き、協議進展への環境整備を進める思惑があるとみられる。