実家はもう手放しました。…78歳母の年金192万円でバックパッカーとして生きる“51歳長男”真夏に帰国すると、実家がまさかの更地に「僕はどこで風呂に入って寝ればいい?」【FPの助言】


【早見表】年金に頼らず「1人で120歳まで生きる」ための貯蓄額

母の年金に頼り、世界を旅していた息子の帰国

失業手当が終わりを迎えるころ、Aさんは焦りと諦めのなかで、ふと思い立ちました。

「そうだ。いましかできないことをしよう」わずかな貯蓄を使い、バックパック一つで海外へ。Aさんは以後、約4年にわたり、東南アジアを中心に転々としながら旅を続けました。

住んでいた賃貸のアパートを引き払い、実家に戻ったAさん。失業手当はとうに切れ、職についていなかったため、旅に必要な宿代や食費などを、実家の母親からの仕送りに頼っていました。

母親は78歳。持ち家で年金生活を送っていました。亡き父親の遺族年金を含めると、年金収入は192万円。決して多くはないものの、一度は離れて暮らしていた息子と再び暮らせることをうれしく思い、援助を始めたのです。

まさに自由な生活を謳歌していたAさんでしたが、その終わりは突然訪れました。

「帰国するよ」Aさんがいつものように実家で待つ母親にメッセージを送り、帰国しました。日本は真夏。汗だくになりながら家路につくと、あるはずの実家はそこになく、更地になっていたのです。

Aさんは、絶句しました。あわてて母親にメッセージを送ると、さらにその返信に言葉を失いました。「実家はもう手放しました。戻っても、もう家はありません」。



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