夏らしいファッションに身を包んだ天皇陛下、雅子さま、愛子さまが駅構内で待っていた地元の人々の歓声に手を振られ、ときには子供たちに話しかけられて……。
そんな伊豆急下田駅の“夏の風物詩”が帰ってくるという。地元住民はこう語る。
「今年8月上旬に天皇ご一家が、(静岡県下田市の)須崎御用邸で静養されるそうで、地元の人々はいまから心待ちにしています。’23年は新型コロナウイルスの感染者が増加傾向にあったため、直前にお取りやめになりました。
また’24年には東北で甚大な豪雨被害があったことから、急きょ中止になったのです。今夏、須崎ご静養が実現すれば、’19年8月以来、6年ぶりとなります」
’71年に竣工された須崎御用邸。
「特筆すべきは、御用邸内にあるプライベートビーチ『三井浜』でしょう。昭和天皇以来、皇室の方々は三井浜で、海洋生物の研究、散策、海水浴などを楽しまれてきたのです。また、あまり知られていませんが、御用邸には付近の源泉から温泉も引かれています」(皇室担当記者)
’22年、愛子さまは成年に際しての記者会見で、須崎での思い出についても語られている。
「静岡県の下田市にある須崎御用邸に行き、海で泳いでいる時に、綺麗なお魚の群れを発見して皆で観賞しましたり、また、須崎はほとんど波のない穏やかな海でございますけれども、サーフボードを浮かべて、そこに3人で座る挑戦をして、見事全員で落下した思い出など、お話しし始めると日が暮れてしまうかもしれません」
皇室番組を長年手がけてきた放送作家の、つげのり子さんはこう話す。
「須崎御用邸は、愛子さまにとって、自分を成長させてくれた大切な場所であるのではないかと思います。愛子さまは水泳にあまりなじみがなかったそうですが、学習院初等科5年生の夏から、三井浜で水泳の練習を始められたそうです。そのかいがあってか、初等科6年生の沼津市での臨海学校では500メートル泳がれ、さらに女子中等科2年生のときには約3キロの遠泳も泳ぎ切られたのです。須崎御用邸から帰京されるときには、愛子さまはいつもこんがり日焼けされていましたね」
ご一家の思い出が詰まった須崎御用邸。だが実は“消滅の危機”もささやかれていたという。
宮内庁関係者はこう明かす。