こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。
4月に新入社員を迎え、彼らとの関係作りに試行錯誤している方々も多いのではないでしょうか。入社早々、退職代行で辞職を申し出てきたなどと耳にしようものなら戦々恐々とするのもうなずけます。
昨今はハラスメント防止の義務化もあり、余計に気を遣わざるを得ない中で、彼らとうまく付き合っていくためのコツをお伝えできればと思います。
■コロナ禍に青春を過ごした世代
まずは、彼らの特徴を知ることから始めましょう。もちろん、個々人の特性はありますので、十把一絡げというわけにはいきませんが、背景を知ることは大切です。
今年、大卒で入社した人たちの多くは、高校2年生の終わりから新型コロナウイルス感染拡大を経験し、その後、2023年5月に5類に移行したときには、大学3年生になっていました。高校最後の授業やイベント、大学受験、大学生生活のスタートは、閉ざされた環境の中にいたことになります。
受験期の葛藤や高校生活を締めくくるイベント、別れや出会いなどの、本来であれば怒涛の如く経験するであろうことが、オンライン上で行われてしまいました。明らかな経験値不足です。
これにより、人との関わりが希薄になってしまったため、他人との距離感をどのようにとっていいのかわからないという相談が目立ちます。怖くて慎重になりすぎるがあまり、距離を詰められないというものです。反対に、今までの分を取り戻そうと躍起になり、ぐいぐいいってしまうためにうまくいかないということも聞きます。いずれにせよ、うまく距離感がつかめないということが起きているのです。
人間関係は、実際の付き合いの中で、繰り返しやり取りをしながら学んでいくものです。コロナ禍ではそれが皆無になってしまっていたのですから、ある意味では苦戦するのも当然といえます。関わり方に慎重にならざるを得ない彼らには、こちらから歩み寄る姿勢が必要になります。
何を考えているかわからないから声をかけづらいとか、ハラスメントを案じて、できるだけ関わらないようにするでは、一向に距離は縮まりません。基本的に挨拶はすると思うので、プラスαとして声かけができるとよいですね。