高知県がPRするコミュニティバスの旅で、四国山地のド田舎へ行ってみた…そこで乗った“幻のバス”の正体とは?「タヌキにでもだまされたのか」


 知らない人は言う。大きな誤解だ。分刻みで動かないと乗り継げず、1本逃すと到着できなかったり、帰れなかったりすることもある。逆にかなりの待ち時間が発生することもしばしばだ。旅ならその時間を使って地域を深く知ることもできるが、日頃使う住民にとっては不便極まりない。

【画像】「タヌキにでもだまされたのか」高知県コミュニティバスの旅で撮影した写真を一気に見る

 バスでの移動は、ひたすら時間との闘いと、工夫の連続だ。ある意味、過激で危険とも言える。

 また、ひと言で「バス」と言っても、高速バス、路線バス、コミュニティバスなどがある。このうち「よそ者」が最も乗りにくいのは、市町村が地域を走らせるコミュニティバスだろう。名も知らない集落を細かく回り、ルートの把握さえ難しい路線もある。時刻表を読み解くにも労力が必要だ。

 そんなコミュニティバスを使って旅をしてもらおうという大胆な試みを高知県が始めた。全国でも珍しい。

 どんな旅になるだろうか――。

高知県が中山間地観光をPR

「主に中山間地に光を当てて紹介しています。そうした地域の交通はコミュニティバスが担っている面があり、活用して回ってもらうためにPRを始めました」と県庁の地域観光課、齊藤弓子主幹が企図を説明する。

 その第1弾として2025年3月中旬、JR高知駅から中津渓谷(仁淀川町)へ行くルートを動画やHPで紹介した。

中津渓谷は美しいが、乗り換えが難しい

 行ってみたい! 話を聞くだけで、わくわくする。

 ただし、遠い。仁淀川町は愛媛県境の自治体だ。四国山地のど真ん中と言っていいような場所にある。

 しかも、JR土讃線、路線バス、コミュニティバスという3種類の公共交通を乗り継ぐので難易度が高い。

 それでもHPに紹介された通りにたどれば、日帰りできそうだ。



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