石破茂首相は12日の衆院予算委員会で、支援者の父子から政治資金パーティーの代金などとして3000万円以上を受け取りながら政治資金収支報告書に記載していないと報じられた疑惑に対して反論した。「週刊誌報道にあるようなパーティー券の購入や寄付など全く覚えがない」と語った。立憲民主党の長妻昭氏の質問に答弁した。
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8日発売の週刊文春は政治団体「石破茂政経懇話会」の代表を務めた支援者の男性を取材。「石破茂首相への闇献金3千万円を告白する 元側近が爆弾証言」と題して、男性と実業家の父親が平成15年~26年、年200万円~600万円のパーティー券に加え100万円などの現金を首相に繰り返し支払っていたと報じた。収支報告書に記載されていないという。
首相は予算委で「お父さまに政治資金パーティーを知人に案内してもらうパーティー券販売の手伝いをしてもらうことはあったが、売れ残ったパーティー券を購入してもらった事実はない」と明言。
何人の支援者を紹介してもらったかは「改めて確認する。やや作業に時間を要するかと思う」と語った。
文春の記事では、首相が21年9月に党政調会長に就任した際、元代表の男性が100万円を政調会長室に持参したとも記載している。
首相は「『記憶にございません』などといい加減なことを言うつもりはないが、その方が政調会長室にお見えになったということは私自身、記憶にございません」と強調した。
一方、首相の発言が正しければ、文春に証言した元代表の男性の主張は虚偽ということになる。
首相は「誠心誠意という言葉を使うのがふさわしいかどうか存じないが、そういうお付き合いをさせてもらった。こういう形になるのはすごく残念な気がするが、世の中いろいろなことがあるのだなと改めて思い知ったところだ」と述べた。