「どういう印象で見られているかは、分からない。でも…」永野芽郁が取材で語った《俳優としての今後》と進化の覚悟


 『ママはテンパリスト』『海月姫』『東京タラレバ娘』など、数々のヒット作を生み出してきた漫画家・東村アキコ。その彼女が「泣きながら描いた」と語る自伝的コミック『かくかくしかじか』が、ついに映画化された。

【写真13枚】透明感あふれる永野芽郁の撮りおろしはこちら。映画のワンシーンもお届け

 描かれるのは、漫画家を目指すぐうたら高校生・明子と、スパルタ絵画教師・日高先生との9年間の関係。恩師との出会い、すれ違い、そして別れ――。

 原作に深く心を寄せた東村は、映画の脚本を自ら手がけた。主演は永野芽郁、恩師役には大泉洋。東村が「この人たちにしか託せない」と語ったほどの信頼がにじむキャスティングだ。

 主演の永野に撮影を振り返ってもらった。

前編:『永野芽郁「終わらないものはない」と考える強さ』)

■「自分の過去を、誰かに演じられたら」

 永野が最初に感じたのは、実在の人物を演じることへの“ざらりとした不安”だった。

 だから、先生の人生を“壊してしまうかもしれない”っていう怖さは、ずっと心のどこかにありました」

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 誰かの“実人生”を演じるということは、その人の記憶を預かることでもある。だからこそ、プレッシャーは大きかった。

 しかし、現場には原作者・東村アキコ本人がいた。永野にとって、何よりの心の支えだった。

 “演じる”というより、“なぞる”というような時間。そこには、記憶を壊さないための丁寧な手つきと、信頼の空気が流れていた。

■「怖いけど、大切な人」――記憶が重なったとき

 映画は、明子(=若き日の東村)が絵画教室に入るところから始まる。



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