大阪市住吉区の自宅から外出した後、行方不明になっていた大阪市住吉区の小6女児は、監禁していた男と会員制交流サイト(SNS)を通じて知り合ったとみられている。SNSなどインターネットでの出会いをきっかけにした犯罪は増加傾向にあり、未成年の女性らが被害に遭うケースが相次いでいる。
昨年11月から行方不明となっていた東京都葛飾区の日本薬科大1年、菊池捺未(なつみ)さん=当時(18)=が今年1月、茨城県内で遺体で見つかった事件では、殺人容疑で逮捕された同県神栖(かみす)市の男と菊池さんがネットを通じて接点を持ち、初めて会った直後に事件に巻き込まれた可能性が高いことが後に判明した。
平成29年に神奈川県座間市で10~20代の男女9人が殺害された事件では、強盗強制性交殺人などの罪で起訴された白石隆浩被告(29)がSNSで悩みを打ち明けた被害者を自宅に誘い出し、犯行に及んでいた。白石被告はSNSで自殺志願者を募り、非公開のメッセージ機能を利用していた。
25年に東京都大田区で女子中学生が誘拐された事件では、主犯格とされる男が「カネになる仕事をやりませんか」などと携帯電話を使って共犯者を募り、見ず知らずの男2人と会った当日に犯行に及んでいた。
名古屋市で19年8月、会社員、磯谷(いそがい)利恵さん=当時(31)=が拉致、殺害された事件では、実行犯の男3人は携帯電話の「闇サイト」で知り合っていた。
警察庁によると、29年にSNSを介して犯罪被害に遭った18歳未満は1813人で、5年連続で過去最多を更新。相手と会って被害に遭ったのは1468人と約8割に上る。会った理由では「金品目的」が435人(29・6%)と最多。「優しかった、相談にのってくれた」が336人(22・9%)、「交遊目的」が249人(17・0%)と続いた。