《初の被災地ご訪問》天皇皇后両陛下を見て育った愛子さまが受け継がれた「被災地に心を寄せ続ける」  上皇ご夫妻から続く“膝をつきながら励ます姿”


【写真】愛子さまが被災者の前で膝をつきながら励ます姿。他、お召しのパンツルックの全身のお姿など

 七尾市の茶谷義隆市長から震災の復興状況について報告を受けた後、約80人が入居する仮設住宅「万行第2団地」に足を運ばれた。集会所では、高齢者が椅子に座りながら体を動かす健康体操を視察された。

 愛子さまは運動を終えた参加者に笑顔で声をかけられた際、膝をついた。目線の高さを合わせるため、膝をついて被災者と話をされるスタイルは、上皇上皇后両陛下が皇太子時代から始めたもの。1986年11月、三原山の噴火で伊豆大島から東京都千代田区の体育館に避難した住民を励まされる際に膝を曲げ、目線を合わせていた。

 1993年、北海道南西沖地震で被害を受けた奥尻島を訪問された際、避難所で膝をつく姿がテレビで放送されると、奥尻町役場に批判の電話が相次いだが、その後も“平成流スタイル”を続けられた上皇ご夫妻。天皇皇后両陛下も、“平成流スタイル”を受け継ぎ、避難所などで被災者を励まされる際、膝をついている。

 2022年3月、愛子さまがご成年を迎えられ、初めての記者会見に挑まれた際、皇室の一員としてのあり方について以下のようにお気持ちを明かされている。

《私は幼い頃から、天皇皇后両陛下や上皇上皇后両陛下を始め、皇室の皆様が、国民に寄り添われる姿や、真摯に御公務に取り組まれるお姿を拝見しながら育ちました。そのような中で、上皇陛下が折に触れておっしゃっていて、天皇陛下にも受け継がれている、皇室は、国民の幸福を常に願い、国民と苦楽を共にしながら務めを果たす、ということが基本であり、最も大切にすべき精神であると、私は認識しております。

「国民と苦楽を共にする」ということの一つには、皇室の皆様の御活動を拝見しておりますと、「被災地に心を寄せ続ける」ということであるように思われます。》(宮内庁HPに掲載「愛子内親王殿下ご成年をお迎えになっての記者会見」より)

 集会所では「どうぞお体を大切に。一日も早く平穏な日常が戻りますことをお祈りしています」と、いたわった愛子さま。「膝をついて励ます」だけではなく、「被災地に心を寄せ続ける」というお気持ちも、孫の愛子さまに受け継がれていた。

 午後5時半頃に、「七尾市和倉温泉お祭り会館」を再び訪れた愛子さま。温泉旅館の復興プランや祭りの再興に向けた取り組みについて説明を受けられ、毎年5月上旬に行われる祭り「青柏祭」で使用される、高さ12メートル、重さは20トンある「でか山」という巨大な山車をご覧になった。

 日本赤十字社の嘱託職員として青少年・ボランティア課に勤務されている愛子さまは、その後、金沢大学のボランティアサークルの学生らと懇談され、「どういう仕組みがあればボランティアがしやすくなると思いますか」など質問された。



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