栗色の髪を1つに束ね、落ち着いたスーツ姿。かつて人気“チャイドル”として活躍した前田亜季(39)は、大人の女優として輝きを放っていた。5月11日に放送された阿部寛(60)主演の日曜劇場『キャスター』(TBS系)では、暴行事件の真相を知る警察官役を演じた。
若くして脚光を浴びた前田。深作欣二監督の映画『バトル・ロワイアル』での演技が認められ、女優一筋で生きてきた彼女は今年7月に不惑を迎える。チャイドルブームから約30年、彼女の良き理解者で2歳年上の姉・前田愛(41)とは、意外にも不仲だった過去があった──。
亜季の芸能生活は小学2年生から始まった。テレビ局関係者が語る。
「亜季さんは7歳のときに母親と立ち寄ったファストフード店でモデル事務所にスカウトされ、翌年に姉の愛さんもデビューしました。姉妹チャイドルとしてブレイクした亜季さんは、愛さんの背中を追うように、『あっぱれさんま大先生』(フジテレビ系)や『天才てれびくん』(NHK教育)で活躍。愛さんは中学2年生で写真集を発売し、亜季さんも小学6年生でCM出演が100本を超えるほどの売れっ子でした」
前出のテレビ関係者によると、亜季は小学3年生で出演した映画『学校の怪談2』をきっかけに芝居に興味を持ったという。その4年後、2000年に映画『バトル・ロワイアル』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。
ライバルのように比較された
「学業と仕事で多忙だった学生時代は、テスト前に泣きながら勉強し、『学校が疎かになるんだったら、仕事は辞めなさい』と、両親から厳しく育てられたそうです。幼少期から姉妹で同じ部屋で生活し、出演した番組は家族で観るのが日課。周囲からはライバルのように比較されてきた2人でしたが、2009年に愛さんが6代目中村勘九郎さん(43)と結婚したことを機に、姉妹の距離感も変化していったようです」(同前)
梨園の世界に入り、現在は2人の息子(長男・3代目中村勘太郎、次男・2代目中村長三郎)を一人前の歌舞伎役者へと育てている姉の愛。一方、法政大学卒業後の亜季は、事務所を移籍しながら女優として演技を磨き、2013年にはNHKの連続テレビ小説『ごちそうさん』でヒロインの親友役を務めた。