コメ高騰が続く中、「コメを買ったことがない」「支援者がくださるので売るほどある」などと18日の講演で発言した自民党の江藤拓農水相が19日、都内で取材に応じ「撤回というより修正、正確性に欠いた」などと釈明した。進退についての問いには「進退?」などと聞き返して不快感をにじませた様子で否定した。
「売るほどある」とした発言について、「大臣のところに集まってくるのか」と問われた江藤氏は「さっき実は妻から電話があって、怒られました」などと回答。「もう夫婦2人なんでですね。だいたい、いただいた分でまかなえる量かもしれませんが」と、一定量は支援者からコメを受け取っていることは認めつつ「『足りなくなれば買いに行ってるわよ』と言われましたんでですね、常にいただいたものだけで、我が家は成り立っているわけではなかった、というのが正しかったようです」などと説明した。
江藤氏は、「支援者がくださるコメ」をくれた相手について問われ「個人と個人、昔からの友達」と強調。食料庫に売るほどあるとして発言について「言い過ぎでした。講演になると会場も盛り上がっていたので、受けを狙って強めに言った」などと説明した。
また、記者から「進退」について問われると、不快感をにじませるように、まさに眉根を上げて「進退?」と聞き返し、「責任の取り方」と聞き直した記者に再び「責任の取り方?」などと聞き返して見せた。「国民として困っている時にこういう発言があった。不満もあると思うが」との再度の問い直しに、ようやく「まあ、さまざまご批判はあると思います。ですから4回目の放出を終えてですね、効果はまだ分かりません。入札してないわけですから。これから先、すでに全農からは1日4200トン、コメが出るようになりました。相当なスピードで流通が加速されていきますから、結果を出すことによってお応えと思います」と、辞任などについては否定した。