5月21日に放送された日本テレビのバラエティ番組「千鳥かまいたちゴールデンアワー」に俳優の田中圭が出演したことが話題になっている。週刊誌で永野芽郁との不倫疑惑を報じられた渦中の人である彼が、何事もなかったかのようにゴールデンタイムの番組に顔を出していたことに驚いた人も多かったようだ。
番組内では、田中の出演パートが放送される前に、後日収録したと思われる千鳥とかまいたちの2組だけが出ているオープニング映像があった。そこでは、これから流れる田中の出演パートはかなり前に収録されたものであること、そこでの彼のパフォーマンスが面白かったのでそのまま放送することになったこと、などが彼らの口から語られていた。
何事もなかったかのようにしれっと放送するのではなく、わざわざ追加の撮影をしてMCの2組が断りをいれるというのは、番組としては誠実な対応であると感じた。
■扱いに差があるのはなぜ?
ただ、田中圭と永野芽郁はどちらもスキャンダルを報じられた当事者であるにもかかわらず、その後の扱いには明らかな違いが見られる。
田中がテレビのバラエティ番組に出演し続けている一方で、永野はCM動画が削除されるなど、事実上の処分を受けているのは不公平であると思う人もいるかもしれない。この差はどこから生まれるのか。いくつかの観点から考えてみたい。
まず大きな要素として、芸能人としてのキャラクターと立ち位置の違いがある。田中は以前から「ちょっとだらしないけど愛嬌がある男」として知られており、女性人気も高い。過去にも女性関係の報道があったが、それが致命傷になることはなかった。
彼のタレントイメージには、ある種の「隙のある感じ」や「親しみやすさ」が含まれており、不祥事があってもそのキャラが崩れることはない。
一方、永野芽郁は「清純派」「無垢」「透明感」といった価値を前提にブランディングされてきた俳優だ。こうしたイメージはスキャンダルとは相性が悪く、少しでもネガティブな報道があると企業が過剰に反応しやすい。だからこそ、CM動画の削除や差し替えといった対応がとられたのだろう。