北川景子の鬼気迫る演技、何か物足りない女優…明暗クッキリの春ドラマ「よくぞ見つけた!」と絶賛作品


【タイトなウエアで…!】芳根京子 「撮影の合間にパーカー姿で駆けつけた」意外な場所

◆春ドラマ最大の話題作

こうして木曜10時枠が空いたことで、もうひとつの″ドラマ″が生まれた。現在、この枠で放送されている『波うららかに、めおと日和』が、ウォッチャーたちに絶賛されているのだ。大山氏は「よくぞ、この原作を見つけてきてドラマ化したな!」と感心したという。

「昭和11年を舞台に、世間知らずでおっちょこちょいな女性と、無表情だけど相手の女性を気遣う海軍軍人のカップリングがとてもほのぼのとしており、ノスタルジックな雰囲気もあって、『愛の不時着』をはじめとする韓国の恋愛ドラマを見ているような気分になります。初夜で『接吻』と言われて動揺する女性の初々しさを芳根京子(28)がいまだに持っていることが驚異的でした」

ドラマウォッチャーの川田美尋氏によれば、ネット上で名作『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)と重ね合わせる女性が続出しているという。

「ピュアな純愛にキュンキュンします。芳根京子が夫を呼ぶときの″瀧昌(たきまさ)さま″が、『逃げ恥』の″平匡(ひらまさ)さん″に重なるんですよ。お互いに相手を想うがあまり妄想に走り、挙動不審になるさまも『逃げ恥』を想起させます」

瀧昌役の本田響矢(きょうや)(25)は今作がゴールデン帯の連ドラ初レギュラーとなる。

「軍服が似合う古風なイケメンで″横浜流星(28)が出てきたころを彷彿とさせる″と話題。5ちゃんねるやガールズちゃんねるの実況スレは、今クール一番の盛り上がりを見せています。TVerお気に入り登録者数は4月末の50万から3話終了時点で70万超に爆伸び。最終回までに登録者数も視聴率もさらにグンと伸ばしそうです」(制作会社スタッフ)

4月クールのドラマでは日本テレビ系の作品群の苦戦が目立つが、近年得意としている″考察もの″が気を吐いている。

考察班と呼ばれる予想好きウォッチャーたちの一人で、VTuberのyumelive氏が解説する。

「今クール、ダントツでオススメな考察サスペンスは『恋は闇』です。『あなたの番です』や『真犯人フラグ』を手掛けた手練れチームの作品らしく、登場人物全員が怪しく見える。ドラマ内に散らされた証拠は主人公の志尊淳(30)が連続殺人の犯人であることを示しているのですが……はたして本当にそうなのか。どんでん返しがあるのか?」

◆Netflixで人気を博すには

各局、注力しているのがNetflixへの配信だ。現時点では韓国ドラマを超える視聴者数を集めており、一定の成功を収めていると言えよう。

「配信に全振りするのは時代の趨勢でしょう。世界中がコンテンツを求めていて、市場にはカネが唸っている。この状況で打って出ない手はない。世界で通用すれば名声が得られるうえに、配信料も増える。俳優もクリエイターも局も、みな美味しい」(キー局プロデューサー)

そんなNetflixで人気を博すのは、大山氏によれば「次回への引きが強いスリリングな作品か、いつでも視聴できるほのぼのとした作品」だという。

「前クールでヒットした『ホットスポット』(日テレ系)は後者。今クールは前者にあたる『あなたを奪ったその日から』(フジ系)が好評です。誘拐した娘と疑似母子になるという物語で、『八日目の蝉』(NHK)や『Mother』(日テレ系)を思い起こす視聴者も多そう。北川景子(38)の鬼気迫る演技に引き込まれます。オリジナル作品だけに、今後どんな展開を見せるのか楽しみです」

世界を意識したドラマ制作と同時に進んでいるのが、より細分化された個人の嗜好にマッチする作品の制作だ。

「深夜枠のドラマが激増したのもそのニーズに応えるためですから。お気に入り登録者数71万超の『夫よ、死んでくれないか』(テレビ東京系)をはじめ、『子宮恋愛』(日テレ系)など、今クールも攻めたタイトルが並んでいます。何がテーマで、どんな原作か、誰が出ているかで視聴を決める人も出てくるでしょう」(川田氏)

人気小説原作で橋本環奈(26)主演の『天久鷹央の推理カルテ』(テレビ朝日系)はニッチな好みにマッチしそうだったが……民放編成担当は首を横に振る。

「世帯視聴率こそ7位ですが、コアが14位と若者からの支持をイマイチ得られなかった。主演したNHK連続テレビ小説『おむすび』がコケて株を下げたタイミングでの主演で、橋本環奈の真価が問われる作品でしたが、イマイチですね」

キー局プロデューサーによる″橋本環奈″のトリセツはこうだ。

「原作に忠実に作ってありますが、何か物足りないですよね。思えば、彼女が評価された『銀魂』も『かぐや様は告らせたい』も『今日から俺は?』も、主演じゃないんです。原作モノの2番手のヒロインとかで、役に憑依する演技こそが、彼女を輝かせる。その道すじが春ドラマで見えた気がします」

放送開始1ヵ月ではやくも明暗がクッキリわかれた春ドラマ。舞台ウラには、また別のドラマがあるのである。

『FRIDAY』2025年5月30日号より

FRIDAYデジタル



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