感染者が2倍に増加…韓国人旅行者の多いあの国でも“コロナ再拡大”非常事態


各国の保健当局の発表や現地メディアによると、今回の感染拡大は、2023〜2024年に流行したオミクロン株から派生した新たな変異株、特に「JN.1」が主導している。

この「JN.1」変異株は「ピローラ(Pirola)」と呼ばれるオミクロン系統「BA.2.86」から派生したもので、2023年に初めて確認された。すでにアメリカ、イギリス、インド、シンガポール、香港などで拡散しており、スパイクタンパク質(ウイルスが人体細胞に結合する部位)に特異な変異があることから、感染力が非常に強いとされている。世界保健機関(WHO)はこの「JN.1」を「注目すべき変異株(Variant of Interest)」に分類している。

タイ疾病管理局(DDC)は19日、5月11日から17日までの1週間で新型コロナウイルスの感染者数が3万3030人に達し、前週の約1万6000人から2倍以上に増えたと発表した。このうち1918人が入院し、2人が死亡した。年代別では30代の感染者が最も多かったという。

感染者が最も多かったバンコクでは、市民に対してマスクの着用や、発熱・咳・喉の痛み・倦怠感などの症状が出た場合はすぐに検査を受けるよう勧告している。現地では、4月の旧正月「ソンクラーン(水かけ祭り)」が感染拡大の引き金になったとみられている。

再拡大の兆しが最初に現れたとされる香港でも、多数の死亡例が確認されている。香港政府によると、直近1カ月間で新型コロナ陽性率が1年ぶりの高水準となる13.66%まで上昇し、関連死者は30人に達したという。5月4日〜10日の新規感染者数は1042人で、前週(972人)よりも増加している。香港と隣接する中国南部地域でも感染報告が増えている。

シンガポールでは4月27日〜5月3日の1週間で1万4200人の新規感染者が確認され、前週(1万1100人)から3000人以上増加した。入院患者数も30%増加している。ベトナムやインドでは、シンガポールやタイと比べれば深刻ではないものの、感染報告が増えつつあるという。

(c)KOREA WAVE/AFPBB News

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