(台北中央社)中国は23日、沖縄県与那国島沖で20日に台湾漁船が拿捕(だほ)されたことを巡り、日本側に抗議したと明らかにした。これを受け外交部(外務省)は、長年海洋問題において台日間の意思疎通に支障はないと強調。中国の介入は不要であり、中国側には台日両国の交渉に干渉する権利はないとの認識を表明した。
拿捕されたのは北東部・宜蘭県蘇澳船籍の漁船「紅彩頭6号」で、日本の排他的経済水域(EEZ)内で違法操業したとして拿捕された。
外交部は中央社の取材に対し、台日間では海洋に関する国際ルールと双方のメカニズムによって問題を解決してきたと説明した。紅彩頭が拿捕された後、台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)や同処那覇分処(領事館に相当)に対し、水産庁や外務省と交渉するよう指示したという。
台湾側は保釈金に当たる担保金を支払う保証書を提出した。紅彩頭と船長など乗組員は保釈され、無事。21日には台湾に戻ったとしている。
(呉書緯、李雅雯/編集:齊藤啓介)