【キーウ共同】ドイツのメルツ首相は26日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対し、供与する長射程兵器でロシア領を攻撃することを容認した。ドイツメディアが報じた。米英、フランスは長射程兵器を供与した上で、ロシア領攻撃を認めており、ドイツも足並みをそろえてロシアへの圧力を強める姿勢を示した。
ドイツ製の長射程巡航ミサイル「タウルス」が念頭にあるとみられる。メルツ氏は、ウクライナに供給する長射程兵器の使用には「いかなる制限もない」とした上で「ロシア国内の軍事施設を攻撃することで自衛が可能になる」と訴えた。
ドイツメディアによると、ウクライナのゼレンスキー大統領は28日にベルリンを訪問し、メルツ氏と会談する予定。タウルス供与について協議するとみられる。
ロシアは最近、2022年の侵攻開始以降で最大規模の攻撃を続けており、ウクライナは欧米による対ロ圧力の強化が必要だと訴えていた。
タウルスの射程は約500キロとされ、欧米が既に供与した長射程兵器よりも長い。