栃木県栃木市の強盗致死事件の指示役初公判 起訴内容を否認





宇都宮地裁=宇都宮市

 栃木県栃木市の住宅に昨年5月と7月、2度にわたり押し入って高齢男性を死亡させて現金を奪ったなどとして強盗致死罪などに問われている元指定暴力団住吉会系組員、渡辺武久被告(37)の裁判員裁判初公判が25日、宇都宮地裁(柴田誠裁判長)で開かれた。渡辺被告は「5月の事件は家の情報を実行犯に伝えただけ、7月の事件には関係していない」と起訴内容を否認した。

 起訴状などによると、渡辺被告は共謀して、昨年5月13日と7月26日、同市柏倉町の無職、大阿久(おおあく)徳次さん=当時(82)=方に2度にわたり押し入り、5月には大阿久さんの長男に暴行、7月にも大阿久さんと長男に暴行を加えて大阿久さんを死なせた上、現金30万円などを奪ったとしている。渡辺被告は実行犯の指示役とされる。

 検察側は冒頭陳述で「実行犯に指示して2度にわたって押し入らせた」と指摘。弁護側は「5月の事件では間取りなどを実行犯に教えたが、空き巣だと思っていた。7月の事件は終わってから知り、指示はしていない」と、5月の事件の窃盗、住居侵入の幇助(ほうじょ)罪のみが成立すると主張した。



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