タレントとして長年活躍しながら、二児の母の顔も持つ渡辺満里奈さん。著書『不機嫌ばかりな私たち』では、自身の更年期体験や思春期の子どもとの関わりを等身大の言葉でつづっている。
【写真】1986年におニャン子クラブのメンバーとしてデビュー。清潔感あふれる明るいキャラクターで多方面で活躍している渡辺満里奈さん
さらに「50代からの人生を楽しもう!」をテーマに、仲間とともに『大人の女史会プロジェクト』を立ち上げ、更年期のリアルを前向きに発信する姿も共感を呼んでいる。
そんな渡辺さんに、更年期につらかった症状や、対策として始めた運動、夫婦の絆など、自然体で前向きに歳を重ねるヒントについて聞いた。
■更年期の始まりに感じた体と心の違和感
40代、50代の女性にとって、次第に現実味を帯びてくる「更年期」。一般的に閉経の前後各5年ほどを指し、ホルモンバランスの変化によって心身にさまざまな不調が現れやすい時期とされている。
40代後半ごろからの約10年間に多くの女性がこの変化に向き合うことになるのだが、渡辺満里奈さんもその一人。更年期の症状をはっきり自覚するようになったのは、52歳を過ぎた頃だったという。
「肌がすごく乾燥するようになり、口や鼻の粘膜がカサカサするのを感じるようになりました。とくに口の乾燥は不快感が強く、水を含んでみても潤いが回復しない。睡眠の質も落ちたと感じました。
1番つらかったのは朝起きたときに右大腿部(太もも)の外側に痛みを感じるようになったこと。最初は筋肉痛かと思っていたのですが、何もしていなくても痛みが続いていました。
整形外科で診てもらったところ悪いところはなく“年齢的なものでは”と言われ、これが更年期なのかなと。私は“ホットフラッシュ”や発汗などはなかったのですが、症状は人それぞれ違うんだと思いました」
身体の症状に伴って、感情面にも変化が現れるようになった。
「普段はあまり感情の起伏が激しくないタイプだったのですが、気づくと眉間にシワを寄せていることが増えました。ちょっとした家族の言動にイライラして、当たり散らしてしまうことが多くなって……。
そういう時期は、夫や子どもたちに『更年期だからちょっとイライラしてる、ごめんね』と伝えると、なんとなくスルーしてくれるようになりました」
■仲間と続ける「朝8時半の習慣」