中古テスラ車価格が無残に急落。お買い得祭り来たる 米国


これは新車でテスラを買ったオーナーにとっては悲報だが、中古車購入を考えている人にとっては朗報だ。米自動車市場調査会社コックス・オートモーティブによると今年4月、中古テスラ車の平均実売価格は1.8%低下。それを受け、販売台数が27%も増加した。価格はこれ以前にも前年比で10.1%下がっていたため、あわせるとかなりの値下がりになる。最近の報道では、未来的なデザインが特徴の「サイバートラック」の中古車価格は1年落ちで最大35%も値下がりしたと推定されている。

驚かされるのは、かつてEV市場をほぼ独占していたテスラが急速に輝きを失い、数あるEVブランドの1つになってしまったことだ。在庫は売れ残って古くなったまま行き場を失っており、大幅なモデルチェンジも最近ではSUV「Model Y」のみにとどまっている。米自動車販売サイトCars.comによると、市場全体における購入可能なEVの在庫台数は1年前から31%増加。リビアン、ルーシッド、ポールスターといった新興ブランドがハイエンド市場に参入し、テスラと同等もしくはそれ以上の性能のモデルを投入している。また、キアやヒョンデなどの既存大手も手頃な価格のEVを次々と発売し、高級なテスラ車に手が届かなかった顧客層を獲得している。

度々報道されるネガティブなニュースも、価格急落の一因だ。その1つにマスクとテスラへの反発から各地で起こった破壊行為がある。最近行われたテスラ車オーナーへの調査では、半数が「車を傷つけられた」と回答。テスラに対する否定的な感情が高まり続ける中、回答者の約4分の3が今後標的にされる可能性を懸念している。

また、テスラはサイバートラックの売れ残り在庫を約2億ドル(約290億円)分抱えていると報じられているが、その原因は、いまだ賛否あるあのデザインにあるようだ。加えて、大きく報道されたリコールも複数回発生。直近のケースでは、走行中に外装パネルが突然脱落する問題が報告されている。



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