【ワシントン共同】トランプ米大統領が最近、脱税罪に問われるなどした与党共和党の元議員や有力支援者の家族ら20人以上に恩赦を連発している。対象には政治的に関係が深い「身内」が目立ち、金銭的な利害関係が絡むケースもある。恩赦担当の司法省高官を自らの立場に近い人物にすげ替え、司法を軽視する姿勢が鮮明になっている。
トランプ氏は1月20日の2期目就任直後、2021年の議会襲撃事件で訴追されたほぼ全員に恩赦や減刑を与えた。今回のケースの大半は5月28日に実施されており、米メディアは、大規模な恩赦の「第2弾」になったと位置付けている。
5月28日に恩赦されたのは詐欺の共謀罪などで有罪判決が確定していたジョン・ローランド元コネティカット州知事や脱税罪で有罪判決を受けたマイケル・グリム元下院議員ら。2人はいずれも共和党の有力政治家だ。
これに先立つ4月23日には脱税罪で実刑判決を受けた介護施設運営会社の元幹部ポール・ウォルザック氏も恩赦された。