人生100年時代といわれ平均寿命が延びた現代では、定年後も働く人が増えています。定年後に働く理由として考えられるのは、経済的なこと、社会とのつながりを持つため、健康的に暮らすためなどです。
この記事では、定年後の仕事として選ばれることが多い、交通整理の仕事について解説します。
交通整理の仕事とは
交通整理の仕事と聞いて道路工事や建築現場などで旗や赤い棒を振って、車や通行人を誘導する人を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。工事現場での交通整理は交通誘導警備員と呼ばれます。
また、花火大会や祭りなどの大きなイベントなど、多くの人が集まる会場で、人の流れを整理したり、会場への誘導をしたりする仕事もあります。このような大勢の人が集まる会場での交通整理は雑踏警備員と呼ばれます。
交通整理は車両や通行人の協力のもとに成り立ち、雑踏警備員も交通誘導警備員も警察官のような法的な強制力はありません。勤務の特徴として、休日が土日とは限らず、日勤、夜勤などの交代があり、多くがシフト制ということが挙げられます。
■交通整理の仕事に就く条件
警備業法により18歳未満は働けませんが、それ以上の年齢制限は多くの場合決められていません。交通整理の仕事についている人の平均年齢は51.9歳です。また、資格や経験がなくても仕事につきやすい職業で、警備員経験者によると56.4%の人が経験は必要ないと回答しています。
資格の有無は問われませんが、現場で交通整理にあたるには、警備業法で定められた20時間以上の新人教育を受ける必要があります。現場では、周りに対する観察力や判断力が要求されるほか、屋外での作業が多いことから体力も必要です。
■交通整理の収入
職業情報提供サイト「job tag」によると、「雑踏・交通誘導警備員」のパートやアルバイトなど短時間勤務者の時給は平均1243円で、正社員では1586円です。
また、求人情報からの統計では、パート、アルバイトの時給は平均1132円です。年齢別に年収をみてみると、35~39歳の403万9800円をピークに、60~64歳は296万6400円、65~69歳は281万400円、70歳以上では248万9600円と変動します。
交通整理の仕事は、年代別では収入の差がありますが、経験年数での収入の差はあまりないことが特徴です。また、現場の状況次第で仕事が休みになることもあるため、勤務時間が少なくなるのに伴い、給料が減ることも考慮しておきましょう。