【パリの窓】フランスの巻物に必ず入っているものは

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パリの町並み(ロイター)

パリの町並み(ロイター)

 最近は、どこのスーパーにも持ち帰りすしの売り場がある。「晩酌のアテに、軽くつまみたい」と時々のぞくのだが、いつも悲しい気持ちで断念する。巻物に必ずクリームチーズが入っているからだ。

 魚のネタは、解凍マグロとスモークサーモンだけ。フランス人は料理に自信があるためか、工夫を凝らさずにはいられないらしい。米国風にアボカドを入れるのは、よしとする。しかし、ねっとりした白チーズ、さらに細切りマンゴー、のり代わりに春巻きの皮となると…。

 「和食ブームもこの程度」と愚痴ったら、食通の日本人にたしなめられた。「世界に冠たる料理というのは、いかに各地の素材を生かせるかで決まる。和食が世界三大料理の一つになるには、ご当地すしの発展あってこそ」というのだ。フレンチ、中華と並ぶ「三大料理」が何かは議論の的。中仏は確かに、どの国の素材でもハマる。日本の「あっさりフレンチ」「チャーハン」はその典型だ。

 外国食を自国料理にするのは、日本人の得意技。いまや国民食のビーフカレーも、「聖なる牛」をあがめるインドのヒンズー教徒から見れば許し難いはず。こちらも彼らのように広い気持ちで、フランス風すしの発展を見守るべきかも。チーズ入りはやはり、いただけないが。(三井美奈)

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