小泉進次郎農相(44)に苦言を呈し、物議を醸している野村哲郎元農相(81)。野村氏の資金管理団体と政党支部に、過去10年間でJA関連団体から約7000万円の献金がされていたことが「 週刊文春 」の取材でわかった。
「自分で決めて自分で発表してしまう」と苦言を呈し…
小泉氏の農相就任後、ついに消費者の手元に届き始めた備蓄米。一方で、浮き彫りになったのが、これまで放出されていた備蓄米の流通速度の遅さと販売価格の高さだ。
その元凶にはJAグループの存在がある。JA側と関係が深い野村氏は小泉新農相に対して辛口だった。
「5月31日、鹿児島県内で行われた森山裕幹事長(80)の国政報告会で、随意契約による備蓄米販売を断行した小泉氏について『自分で決めて自分で発表してしまう』と苦言を呈したのです。その後、小泉氏も『大臣の裁量の範囲内で決められることは党に諮らずとも決めていく』と応酬。野村氏がJA鹿児島県中央会出身の議員であることから、露骨なJA擁護であるとの批判が殺到しました」(自民党関係者)
JAとその関連団体からの資金の流れを精査
そんな野村氏の収支報告書(過去10年分)を紐解き、JAとその関連団体からの資金の流れを精査した。すると、資金管理団体「彩燿会」が計2100万円の寄附を受けるなど、総額7000万円近い“JAマネー”が注入されていた。野村氏は、多額の献金とJA寄りの姿勢との関係について「そんなことない」などとした。
6月4日(水)12時配信の「 週刊文春 電子版 」および6月5日(木)発売の「週刊文春」では野村氏との一問一答のほか、JAと親密な森山裕幹事長への直撃、JAの複雑怪奇な組織構造の実態などについて詳しく報じている。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年6月12日号