米紙ワシントン・タイムズは26日、中国が米国のほぼ全域を射程に収める最新の多弾頭型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風41」の発射実験を22日に行ったと報じた。昨年5月以来となる。米国防総省関係者の話としている。
トランプ政権は8月の米ロ間の中距離核戦力(INF)廃棄条約失効を受け、中国、ロシアに対抗するためミサイル開発を本格化させており、今回の発射実験はトランプ政権をけん制する狙いもありそうだ。
同紙によると、中国北西部の発射場からゴビ砂漠に向けて発射されたとみられる。国防総省は既に東風41が実戦配備されているとみており、危機感を強めている。
今月22日の発射実験の1週間前には別のICBM「東風31」の実験も実施されたとしている。
東風41は今年10月に中国・北京で実施された軍事パレードで初公開されて注目を集めた。同紙は東風41に関し、推定射程が最大約1万5千キロに上り、6~10個の弾頭を搭載できるとしている。(共同)