日本維新の会が国民民主党の森裕子参院議員を厳しく追及している。森氏が民間有識者の住所をホームページで公開し、プライバシーを侵害したとして、19日に除名などの懲罰を検討するよう山東昭子参院議長に申し入れた。森氏が所属する国民の玉木雄一郎代表は謝罪したが、維新は戦う姿勢を崩さない。
個人住所を漏洩
「国民の権利を守るべき立場にある国会議員が、逆に権利の侵害をしている。私たちも何かしないわけにはいかない」
維新の浅田均政調会長は19日の記者会見で、森氏の懲罰を求める理由をこう強調した。
維新がとりわけ問題視するのは、森氏が7日の参院農林水産委員会で質問する際、政府の国家戦略特区ワーキンググループ(WG)の座長代理、原英史氏の自宅住所が記された参考資料を提出し、質問後に自身のホームページで公開したことだ。
森氏は原氏の指摘を受けて住所を黒塗りして再掲載したが、維新は申し入れ書で「個人情報漏洩(ろうえい)、プライバシー侵害にほかならない」と指弾。東徹参院国対委員長は19日の記者会見で、「自宅住所は個人情報の最たるもので、(原氏が)迷惑を受けたとも聞いている。絶対に許されない」と断じた。