ウクライナの「クモの巣」作戦による無人機(ドローン)攻撃で大きな打撃を受けたロシア後方空軍基地の凄惨な現場を見せる衛星写真が公開された。ロシア軍の複数の爆撃機が復旧不可能なほど損傷し、ロシアの長距離空襲能力も大きな打撃を受けたという分析が出ている。
ロイター通信は3日(現地時間)、民間衛星会社が提供した資料を通じて、少なくとも2カ所のロシア飛行場で複数の戦略爆撃機が破壊されたり深刻な損傷を受けた事実が確認されたと報じた。
衛星企業「カペラスペース」がドローン空襲後の2日に撮影したロシア・イルクーツク州のベラヤ空軍基地の写真には爆撃機の残骸が赤裸々に表れている。白黒で撮影された写真を見ると、ベラヤ空軍基地内の駐機場に並んでいた軍用機がひどく破壊されている。防護壁で保護される区域にあった航空機も被害を免れず、周辺に破片が散在している。
米ジェームズ・マーティン不拡散研究センター(CNS)のジョン・フォード研究員は写真について「ロシアがウクライナに対してミサイルを発射するのに使用してきたTu-22『バックファイア』超音速戦略爆撃機2機の残骸とみられる」と説明した。また、SNSで共有される関連映像まで総合すると、Tu-95長距離戦略爆撃機4機も破壊または深刻な損傷を受けたと分析されると伝えた。
ウクライナは1日、空襲に成功し、軍用機計41機を破壊または損傷させる成果を上げたと主張した。今回の作戦でロシアに対抗する力があることを誇示したウクライナのゼレンスキー大統領はイェルマク秘書室長を米国に派遣して追加の軍事援助を確保すると同時に、ロシアに対する外交的圧力を強めようとしている。
ロシア側はウクライナの主張とは違い、空軍基地2カ所だけが被害を受けたと発表し、ウクライナに対する報復を予告した状態だ。