佳子さま ブラジル公式訪問へご出発 ファッションに専門家から異なる視点

6月4日(日本時間)、秋篠宮家の次女・佳子さまはブラジルを公式訪問するため、成田空港からご出発されました。この日の佳子さまは、明るいピンクのセットアップに、パールがあしらわれたステーションネックレスを合わせられた装いでした。

このピンクのセットアップは、2019年のオーストリア・ハンガリー、およびギリシャご訪問時にも着用されていたお気に入りのもの。外国への公式訪問における、いわば「勝負服」とも言える一着です。

一方、ステーションネックレスは佳子さまが近年最も頻繁に愛用されているアクセサリーの一つです。ゴールドとシルバーのタイプをお持ちで、直近では3月のブラジル大統領夫妻を招いた宮中晩餐会や1月の新年用のお写真、2024年11月の文化勲章受章者らとのご懇談、同年9月の日本伝統工芸展など、軽く数えるだけでも20回以上の着用が確認されています。このネックレスは、2019年に姉の眞子さんがボリビアを訪問された際に着用されていたものと非常によく似ており、眞子さんから受け継がれた可能性も指摘されています。

眞子さんからの“お下がり”スタイルが定番に?

姉である眞子さんから譲り受けたお召し物を着回されることは、佳子さまの近年における定番スタイルとなりつつあります。環境に配慮し、大切なものを長くお使いになる姿勢は評価されるべきでしょう。しかし、ファッションライターからは、いくつかの気になる点も挙げられています。

例えば、5月20、21日に岐阜県を訪問され、『全国都市緑化祭』の記念式典にご出席された際にも、小室眞子さんから譲り受けられたネイビーのセットアップをお召しになっていました。また、その際に着用されたイヤリングは、岐阜県多治見市で作られた美濃焼のものでした。一部報道によると、このイヤリングの販売元には通常の5倍以上の注文が入るなど、大きな経済効果をもたらしたようです。

こうした地域の伝統工芸品を身に着けられることは、佳子さまが日本工芸会の総裁を務められていることから、伝統工芸を応援したいというお気持ちの表れと考えられます。2024年10月の佐賀県ご訪問時には有田焼のイヤリングを、同じく10月の石川県ご訪問時には輪島塗のイヤリングとバレッタをお使いになるなど、各地で同様の装いを見せていらっしゃいます。大変意義深い活動である一方で、ファッションライターは「ご公務の趣旨とは違っている点が気になった」と指摘しています。『全国都市緑化祭』であれば、式典のテーマである緑に関連した色の服を選ぶなど、より分かりやすいスタイリングの方がメッセージが伝わりやすいのではないか、との意見です。

ブラジル公式訪問のため成田空港を出発される際のピンクのセットアップ姿の佳子さまブラジル公式訪問のため成田空港を出発される際のピンクのセットアップ姿の佳子さま

ブラジル訪問に込められた思い

皇室によるブラジルへの公式訪問は、2018年に眞子さんが訪れて以来7年ぶりとなります。今回の佳子さまのブラジルご訪問には、姉である眞子さんが公務に込めていた思いを引き継ぐという意味合いも含まれているのではないか、と皇室ジャーナリストは推測しています。そのため、眞子さんから譲り受けたお召し物を選ばれる機会が増えるのかもしれません。

しかし、ジャーナリストは「過度に眞子さんへの思いを優先せず、ブラジルへのお心遣いを示す装いでお出ましになることを期待したい」と述べています。訪問先の文化や歴史、あるいは開催される行事のテーマに合わせた装いを選ぶことは、訪問先の国や人々への敬意を示す重要な手段であり、国際親善においてもよりメッセージ性の強いものとなり得ます。

今回のブラジル訪問では、これまでの「お下がり」や「伝統工芸品」を取り入れたスタイルに加え、訪問国の文化や、日系移民との交流といった訪問の目的をより強く意識した佳子さまの装いが見られるのか、注目が集まっています。

ボリビア訪問時に佳子さまのステーションネックレスとよく似たネックレスを着用された眞子さんボリビア訪問時に佳子さまのステーションネックレスとよく似たネックレスを着用された眞子さん

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ブラジル公式訪問という重要な公務に臨まれる佳子さまのファッションは、単なる個人の趣味としてではなく、着回しによる環境への配慮、伝統工芸支援、そして姉・眞子さんの公務への思いの継承といった様々なメッセージを含んでいると考えられます。一方で、訪問先や行事の趣旨に合わせた分かりやすい装いを求める声もあり、そのバランスが今後の佳子さまのファッションにどのように反映されていくのか、引き続き関心が寄せられます。