プロ野球・読売巨人軍の終身名誉監督で3日に亡くなった長嶋茂雄さんは、新潟県新発田市選出の県議、石井修さん(77)にゴルフクラブを贈っていた。「S.NAGASHIMA」と刻まれたクラブは、今も石井さんにとって宝物だ。
出会いは約40年前。ゴルフ好きの石井さんが、東京都内のなじみのゴルフ用品店を訪れた際、店側が出したコーヒーを間違って飲んだ人がいた。長嶋さんだった。
長嶋さんに憧れて野球を始めた石井さんにとって、目の前の人は「神様のような存在」。30分ほどゴルフ談議に花が咲いた。コーヒーを飲んだおわびとして、長嶋さんはその場で店に飾られていたクラブを譲ってくれたという。
それから2人は、都内で食事をしたり、新発田市で年に2、3回ゴルフをしたりする関係が続いた。最後に会ったのは20年以上前。市内でゴルフをし「生き生きしていた」と懐かしむ。
石井さんは「長嶋さんとは明るい思い出しかない。プロ野球界や県内を明るくしてくれた」としのんだ。