長嶋茂雄氏死去、長男・一茂氏がコメント発表「野球の星に帰りました」

国民的スター「ミスター」として親しまれた巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄氏(享年89)が6月3日に亡くなったことを受け、長男でタレントの長嶋一茂氏(59)がコメントを発表した。一茂氏は、父・茂雄氏への思いと、これまで支えた人々への感謝を綴り、「長嶋茂雄は野球の星に帰りました」と表現した。

父・長嶋茂雄氏死去に際しコメントした長嶋一茂さん父・長嶋茂雄氏死去に際しコメントした長嶋一茂さん

コメントに込められた思い

一茂氏のコメントでは、「父にとって野球は人生そのものであり、最愛の存在でした」「父の野球人生は誰よりも幸せな89年間だったと感じております」と、「父」としての個人的な愛情を示しつつ、「長嶋茂雄は野球の星に帰りました…生前、グラウンドで残したたくさんの情熱がこれからの日本プロ野球界の発展に少しでも役に立つことを父も願っていたことと思います」と、「長嶋茂雄」という公の存在、プロ野球界への貢献者としての父を称えた。この二つの表現を使い分けることで、故人の多面的な功績と、息子としての敬意を表している。

喪主は三奈氏、兄妹で弔問客に対応

茂雄氏が息を引き取った日、一茂氏は都内の病院から、棺を乗せた車に次女の三奈氏とともに同乗し、父親の自宅へ向かった。自宅に到着後、集まった報道陣に深く頭を下げた後、三奈氏とともに王貞治氏らを始めとする弔問客に応対した。その後、公にコメントを発表した一茂氏は、予定通り都内のテレビ局へ移動し、番組収録に参加。一部報道によれば、収録現場では周囲に心配をかけまいと、気丈に振る舞っていたとされる。長嶋家の喪主は、長男である一茂氏ではなく、妹の三奈氏が務めることになった。かつて2009年には、一茂氏が茂雄氏の愛用品を無断で売却したとされる報道があり、三奈氏との間に確執があったと伝えられていたが、今回は兄妹揃って弔問客を迎えた姿が見られた。

世間の反応と評価

一茂氏が長男として正式なコメントを発表し、三奈氏とともに対応したことに対し、SNS上では肯定的な評価が多く見られる。「幼い頃から『長嶋茂雄の息子』という計り知れない重圧があったはずだが、タレントとしても成功し、立派だ」「偉大な父を持つことによる葛藤や苦労も多かっただろう。確執が噂された三奈さんと2人でいる姿を見て、きっと茂雄さんも喜んでいるに違いない」といったコメントが数多く寄せられ、父の死に際して見せた一茂氏の振る舞いや、兄妹が協力する姿に心を打たれる人が多かったようだ。